行った誰もが「すごかった」と言って帰ってくる、
あの伝説の「SXSWインタラクティブ」に行ってきました。
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皆さん、牛タンはお好きですか。焼肉の時に頼むくらいかな、という方がきっと多いでしょう。
そもそも牛タンの発祥は、仙台市の繁華街(歌舞伎町みたいなところ)、国分町にある「味 太助」というお店と言われています。戦前、東京のフランス料理店で修行をしていた現店主の父がフランス料理のメニュー「タンシチュー」からヒントを得て牛タン専門店を仙台に開店したのが始まり。「太助」は仙台の牛タン屋さんでも有名で、いつも行列ができているので地元にいた頃は「ああ観光客向けね..」と完全にスルーしていたんですが、今回初めて行ってみました。
■味 太助
お昼時に「味 太助」の暖簾をくぐると、店内は満員。カウンターの中で、二代目店主さんが牛タンを網の上でひっくり返し続けていて、おねえさん(おばさん)がせっせとテールスープや麦ごはんをよそっています。わたしはA定食(牛タン3枚、テールスープ、麦飯、つけもの付きで1300円)をオーダー。牛タン定食の基本構成要素は写真のとおりです。牛タンとつけもの(白菜の浅漬か緑のやつ、南蛮味噌漬け)、ネギと煮こまれたお肉がぎっしり入ったテールスープ、ちょっとパサっとしてるかんじの麦飯。見たことない人は覚えてください。
食べてみて超絶びっくり。5ミリくらいある肉厚な牛タンなのに、すんなり噛み切れるくらい柔らかくて、なんともいえないふわっとした歯ごたえ。高級焼肉やホルモンの名店などでもこの食感は経験したことがなかった。砂肝の歯ざわりをものすごく繊細で軽やかにしつつ、肉の旨味もあるというかんじでしょうか。6枚くらいある牛タンのうち、半分くらいがこのふわふわの天使の牛タン、残りが普通の味と硬さの牛タンでした。ちょっと味付けもしょっぱめでしたけど、そんなことが気にならないくらいフワッとした牛タンの美味しさに驚きました。地元にいると気づかない名物を再発見した気持ちです。
■旨味 太助
あまりにおいしかったので、次の日は太助と関係のある他店「旨味 太助」に行きました。こちらも味 太助に優るとも劣らないおいしさ。こちらのほうがボリュームがあり、まるでステーキを食べているようです。天使の食感っぷりは味 太助のほうが上かなと思いましたが、肉の味わいでいえばこちらに軍配が上がります。
「旨味 太助」のカウンター席から撮影。牛タンの塊から牛タンをはがし、ひたすら炭火でくるくる焼いていく。ただそれだけなのに、どうしてあんなにおいしくなるんだ!!すごい。棚の中に仙台四郎さんがいます。
■地元の名物は地元の人ほど食べない
私は宮城県出身で、宮城だと牛タンは和食やさんとか牛タンやさんで食べるものでした。分厚く切って麦飯やテールスープと一緒に定食的に食するもんだと思ってたので、初めて東京の牛タンを見た時には「なんでこんなに薄いの?!」「なんで焼肉の時しか食べないの?!」と驚きました。
でも牛タン定食はランチで平均1200円くらいとちょっとお高めなので、地元の人たちはそんなに積極的に食べません。普通に800円くらいのランチとか、ラーメンとか食べてます。なので地元にいた時はそこまで積極的に食べたりしてなかったんですけど、東京に住んでから東京の薄い牛タンに我慢がならず、帰省するたびに食べているのです。「一隆 国分町店」とかも美味しかった記憶がある。あと有名な「司」にも行かなきゃ。
知ったつもりになってスルーしてるといろいろ見逃すものがあるなあと思いました。