この前、さいたまスーパーアリーナで行われた少女時代のコンサートに行って来ました。少女時代は曲が好きで1stアルバムを良く聞いていたんです。今までに見たアイドルのライブはPerfumeとBABYMETALだけなので、新鮮な経験でした。

とにかく、若い女性のファンが多かった。女子小中高生のほか、娘と一緒に来ているお母さんとかが目立ち、マニアっぽい男性はあまり多くない。いても彼女や娘の付き添いとか。客席で叫んでるのは女の子ばっかりです。これはびっくり。

ライブの内容はというと、少女時代さんはすごく足が長くてバービー人形みたいな女の子たちで、もうそこにいるだけでありがたい。マドンナのような歌と踊りのスーパーショーというよりも、東京ガールズコレクションみたいな感じで、花道を練り歩いてるだけで女の子が「キャー!」と叫んでる感じでした。また、女性ファンが多いからか、スリッパとかブランケットとか、グッズがかなりフランフラン的。

というように、女性アイドルグループのコンサートなのに完全女性向けイベントという印象でした。こんなに女性ファンが多いアイドルのコンサートは珍しいのではないでしょうか。なぜAKBには反感を持つ女性たちが、少女時代は支持するのか?その理由は映画「桐島、部活辞めたってよ」などでいま話題のスクールカーストで説明できるような気がします。詳細は下記の図をご参照ください。

640px-SPOTUSwikipediaより転載

ピラミッドの上から、ジョック(体育会系)、クイーン・ビー(学園の女王)、サイドキックス(女王が従えている家来)、プリーザー(女王の取り巻き)、ワナビー(女王の取り巻きになりたい一般人)、プレップス(文化系)、メッセンジャー(パシリ)、スラッカー(アホ)、ギーク(パソコンやSFなどのオタク)、ゴス(ビジュアル系)、ブレイン(ガリ勉)などに分かれています。これはアメリカの図ですが、たいていの学校にはこれに似たような構造があるでしょう。

少女時代のメンバーはそれぞれがモデルや女優として活躍する容姿端麗な美人さん。もしクラスにいたら間違いなくスクールカーストのトップにいる”クイーン・ビー”と呼ばれる存在でしょう。同性の女性にとっても文句のつけようがなく、メイクやファッションなどを真似したい存在です。いっぽう、日本における男性向けのアイドルは、この図で言うと、クイーン・ビーに憧れる「ワナビー」もしくはダイヤモンドの原石である「不思議少女」が多いので、女性にはあまり支持されないのかもしれません。

日本では女性が生きるために「女子力」を付けろ、と言われますが、英語圏では「ガール・パワー」という言葉があります。「男性に頼らなくても生きていけるパワフルな女性」という意味です。もともとフェミニズムの言葉で、「ライオットガール」というパンクのムーブメントが発祥ですが、ベッカムの嫁のヴィクトリアがいるガールズ・グループ「スパイス・ガールズ」がポピュラーにしました。日本人女性は高い声で可愛らしくしゃべるので、海外の女性から見ると「ぶりっこ」に見えると言われたりします。国によっていろいろ違いがあって面白いですね。