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人生は有限だ。
それぞれの人間が使える時間は限られている。
なので、何かに自分の時間を費やすときは
自覚的になって注意深く選ぶ人が多い。


食べ歩きが好きな人、旅行が好きな人、アイドルが好きな人、
みんな有限の時間を好きなものに触れる時間などに充てるようにして、
納得いくように使っている。

そのいっぽうで、たまたまテーブルから落ちる花瓶を見かけて、
その花瓶が割れないように手で捕まえることに時間を使う人もいる。
落ちる花瓶は自分とは無関係なので落ちて割れるがままに
しておくやり方もあると思うけど、そうじゃなくて
花瓶を助けることを自分で選ぶ人。
テーブルから落ちる花瓶が目に入った時点で既に
責任が生じていると考え、その責任感にもとづいて
行動しているのだろう。
この前友人が巻き込まれて大変な処理をしている件を聞いて
聖人かよと思った。

ところで、なにか問題が起こった時には、自分のしたことでないことに
クレームがつく時がある。私はそんな時も相手に
「ごめんなさい」って謝るのが良いんじゃないかと思っている。

「それは私じゃないんで、原因となった人のところに行って
もう一回怒ってください」と言ったほうが正しいのだがやらない。
それはクレームをあげる人にとってさらにストレスになるだろうし、
クレームをあげる人にストレスを与えることが
こちらの目的ではないからだ。

「ごめんなさい」って謝るのは、「私の過失を認める」という意味ではなく、
「そんな思いをさせていたのを気づいてあげられなくてごめんなさい」っていう意味と、
自分がちょっとでも関わっていることに対して責任を持つことだと思っている。

訴訟社会だとこの考え方は良くないのかもしれないけど、
いまある世界のすべてに対して責任を持つという
考え方はナイスなんじゃないかと思う。

写真は丸亀市猪熊弦一郎現代美術館。