ご無沙汰しております。
ちょっと先週まで展示でボストンとモスクワにいっていたのでレポートです。
色々と大変だったので忘れないためにも、書いておこうと思います。
もう展示のオファーは来ないだろうという予想のもとSENSELESS DRAWING BOTはyang02君のおばあちゃんちに保管されていたのですが、まさかのオファーが2つ同時に入りたくさんの人にお世話になりつつ、BOTは日本からボストンへ送られました。
以前、韓国でMedia City Seoulに参加した時は僕らで作った木製の箱で問題なく送ることができたのですがアメリカはそうは行かないらしく、輸送直前になって「箱が燻蒸されている必要がある。」ということになり急遽、UPSに燻蒸された箱を作ってもらうなど、間に合わなくなりそうで随分肝を冷やしました。
ボストンで参加したのはHOW DESIGN LIVEというデザインカンファレンス。
International Paperという会社のエキシビションブースでノリとしてはトレードショーのような感じで、他のブースは作品の展示というよりは自社商品やサービスの紹介をしている感じで、うちのブースは(いい意味で)かなり浮いた感じでした。
オープニングパーティの前に1分に1回と(今まで多くても15分に1回程度しか描いてなかったところ)ガンガン描きまくっていたところ、突然すごく嫌な音が。それはBOTの動力の要であるところのチェーンが切れてしまった音でした。あまりのショックになぜかツイートしてしまいましたが、今までで一番最悪の事態。とりあえず最寄りの自転車屋から修理工の人に来てもらって代わりのチェーンを持ってきてもらうも、自転車のチェーンと規格が違ってスプロケットと噛み合わず…
そこからどうにかチェーンを調達すべく、もう閉まっていた機械パーツ屋さんにむりやり店を開けてもらってチェーンを買いに。しかしながらBOTのチェーンはなかなかレアな規格だったようで手に入らず。ピッチの近いチェーンで無理やり駆動させてみるもやはりうまく行かず、元のチェーンを無理やり自転車屋さんで修理してもらうも、修理工の人は「あくまで応急処置だから」とのことで、最終的には大型CNCや溶接機などを備えた工房へ駆け込みました(この時点で12:00過ぎてた。よく開けてくれたもんだ。)そこで、どうやらそのチェーンは小型スクータとか電動スケボーとかではよく使われているらしいBF05Tって規格ってことはわかったのですが、翌朝までに調達する方法は見つからず、けっきょく工場に転がっていた自転車用のスプロケットとチェーンをBOTに取り付けられるように加工してもらうことに。(自転車も作ってる工房で、ちょうどよくスプロケットとチェーンが転がってたってことが奇跡。)旋盤やら色々な金属加工機を駆使してどうにか修理完了。朝4:00。夜中から対応してくれた工場の人に感謝。
翌朝からは無事に動作し、オープニングパーティにBOT不在という最悪の失態を犯してはしまったものの、二日間の展示は無事終えました。
壁にInternational Paperの新製品の厚手のポスターサイズの髪を敷き詰めて、その上からBOTで描画していって、それを見に来た人は写真を撮ってtwitterかinstagramにアップロードすると抽選でそのポスターが貰えるという企画。
ハッシュタグで探してみるとけっこうたくさんアップされててびっくりしました。
twitter
instagram
物価は高いし、規格外に太った人が多すぎるし、音楽は大味すぎるし、色々と最初は合わない感じもしたけど、今回の展示を企画したMcKee Wallwork + Companyの人たちは最高だったし、シーフードは美味しかったし、ボストン悪くなかったです。あんな故障して夜中に対応してくれる工場があるってのがすごい、東京で似たようなアクシデントが起きたら、むりやり夜中に開けてくれる親切な工場とかあるのかな。交渉次第なんだろうか。アメリカの生産性の高さをちょっと感じた気がしました。
このあとモスクワなんですけど、つづきはまた次に書きます。
Chaos Computer Club(通称CCC)が主催する年に一度のCongressの第30回目のChaos Communication Congress(通称30C3)がハンブルグで年末に開催されていたので遊びに行ってきました。
CCCは日本語のwikipediaにも書いてあるけど
CCCが世界的に有名になったきっかけは、彼らがある銀行のコンピュータネットワークに侵入し、オンラインアカウントのID・パスワードを取得、見事現金を得るのに成功するという事件だった。その事件の翌日、彼らは得た金を銀行に返却した
とか、聞いた話ではSchonefeld空港で、警備員のキーカードをスキミングしてバックヤードに入り込んでから、空港のセキュリテイの脆弱性を公表するとか、基本ハック成功してから公表するみたいなことを色々やってるっぽくて随分かっこいいことを色々やっている模様で関心を持った訳です。
大小たくさんのプレゼンテーションルームで昼から夜遅くまでセキュリティに関するものやエンターテインメント、ソフトウェア、ハードウェアのエンジニアリングなどをテーマにしたプレゼンがなんかしらずっとやってて、アートがテーマのものも多くはないけどあって、基本的にプレゼンは英語だったのでありがたかった。(未だにドイツ語はさっぱり)newstweekやMen in Greyで有名なJulian Oliverのプレゼンテーションが見れたのはとても良かった。(彼の作品はかなりセキュリテイがテーマ)
Maker Conferenceと似た部分もあるけど、だだっ広い部屋にたくさんのハッカースペースやらなんやらがテーブルを並べていて延々と開発してたり。別にMakeみたいに見せるとか売るとかじゃなくて、机も客に向いてるってわけじゃないんだけど、話しかけるとまぁ色々答えてはくれる。
あとBitcoinで買い物できる物販があったり。
一番印象的だったWSはピッキングワークショップ。なんか南京錠とかドアの鍵のパーツが机の上に転がっててみんな一生懸命針金つっこんでなんかやってるので覗いてみたらピッキングのWSで、あれはたいそうビックリした。いくらセキュリテイがテーマでも…と思ったけど、ソフトウェア的な鍵だけでなくハードウェアの鍵のハッキングもちゃんとカバーしてるんだなと思うと余計感心せざるをえず。
そして会場内には「ZZZ…」ってプリントされてるテントがあって中で仮眠してる人がたくさんいたり、DJがいてバーがあって壊れた車とかよくわからんものがたくさん転がってるパーティ部屋みたいのもあってそこは深夜から朝まで。僕が行ったのは一日だったけど、これが四日間続くのかと思うとなかなか衝撃的なイベントでした。
入り口にこういうのが貼ってあって、あんまり写真を撮らなかったので、イベントレポートのくせに写真がさっぱりないのはご容赦を。
友人のアーティストと飲んでいる時に、彼はたまに数日間、誰とも一言も喋らない時間を作るという話を聞いた。一切の会話をしない。メールもダメ(彼はSNSとかやってないと思う)、自分に話しかけるのもだめ。自分に話しかけるのは長時間それをやってるとなりやすいらしい。
そんなことしたことなかったのでビックリして、それするとどうなるのって聞いたら
「Focus」と一言。
初めてやったのは19歳の頃にプラハに行ってホテルに泊まって数日やったのが最初で、何度か、長い時は一週間とかやってたらしい。
彼の作品の感じからしてある程度納得しつつも、自分はそういうタイプではないなーと思ったけど。
一度くらい試してみても面白そう。
フレデリックの授業でbeagle bone やってる – Spherical Image – RICOH THETA
UdKでやってるFredrik先生(iamas在学中にレジデンスに来てた)の授業でBeagleBoneBlackでSuperColliderを走らせたりする授業の様子。
thetaが埋め込みコード対応した記念に。
今週末は噂のRICOHのtheta360も届いて色んなとこに持って行こうと思いながら、weekendってクラブに行ったり三原さんの展示に行ったりart+comの展示に行ったりしました。
weekendはモスクワのnervmusicってレーベルのパーティ、thetaは埋め込みができないようなのでリンク。
https://theta360.com/spheres/964
三原さんの展示はbethanianっていうクロイツベルグにある旧病院跡を誰かが勝手に住んでたやつを市が買い取ってギャラリーとかにしてる建物らしくて壁中グラフィティだらけな感じのごつい建物。
泡がひたすらモリモリしていく造形物で、別に形をそんなにコントロールしないで、上から一応倒れないようにテグスとかあってあったけど、ある程度はなるように任せている感じ。且つそれを自国に対する変化するイメージと関連付けているところが興味深く、僕だったら”変化する造形物”だけポンと見せるような方法を取ってしまいそうな、そのへんの違いについてはよく考えていかないとと思います。
あとあわの中からrheta https://theta360.com/spheres/923
日曜はついに念願のart+comの展示へ。
さすがのクオリティでした。モーター音もとても静かで音楽なってるとはいえ、まぁ気にならない程度のレベル。やっぱ三角のやつが一番好みで、わりとぼーっとしばらく見てしまいました。
公式ビデオこちら
SYMPHONIE CINÉTIQUE -THE POETRY OF MOTION FILM from MADE on Vimeo.
なんかやはり最近吊りで動く系はwhitevoidとかもそうだけど、盛り上がってきているので動向をチェックしていこうと思います。