ニューヨークでは、ギャラリーの奥にカーテンが吊るされており、その奥にオーナーの居住スペースがあるのも珍しくはない。
ホワイトキューブ的ギャラリーとは一風違う、そこに集まる人たちの雰囲気により作られるギャラリーの個性。そんなニューヨークのDIY精神溢れるスタイルを、東京でも実現したいという思いからスタートしたのが、ギャラリーwaitingroomだ。
ニューヨークで活動をしていた芦川朋子と山内真によって、2009年2月に三軒茶屋のマンションの一角にオープン。
これまでに主に国内外の若手作家を中心に7つの展覧会を開催している。

「家をギャラリーに改造しちゃった。」と聞くとやはり驚いてしまうが、友達の家に遊びに行くようにギャラリーに足を運べるという点は、とっても魅力的。

そんなwaitingroomが今回、三軒茶屋から恵比寿へ移転。そして移転後初の展覧会を開催する。
恵比寿への移転後は独立したギャラリースペースでのスタートとなるようだが、居住空間とギャラリースペースが一体であった環境が作り上げたアットホームな雰囲気は消えることはない。会期中、オープンするのは金、土の13~19時、月17時~23時となっている。

また、『waitingroom』というネーミングも、来るべきときを待つ若手アーティストが様々な出会いを経て世の中に出ていく、その一過程を担うことができれば、という思いが込められている。日本でも自宅をギャラリーとして公開するような流れも楽しみにしたい。

吉田博 個展『漂流する風景とねじくれた神秘』は11月20日(土)より。
同日18時よりオープニングサロンも予定されている。
この機会に是非足を運んで見たい場所である。

Information

waitingroom
http://waitingroom.jp/index.html
吉田博 個展『漂流する風景とねじくれた神秘』
http://waitingroom.jp/japanese/exhibitions/current.html

日時:2010年11月20日(土)~12月25日(土)
場所:waitingroom アクセスマップ
オープニングサロン:2010年11月20日(土)18~21時

※会期中は、金&土:13~19時、月:17時~23時 のオープンとなります。
(その他の曜日・時間につきましては、おそれいりますが予約制となります)


アーティストプロフィール

吉田博
http://hiroshi-yoshida.jp/

1988年京都府生まれ、石川県金沢市在住。金沢美術工芸大学油画科2年在学中。
2008年から展示活動をはじめ、GEISAI#11と#12、シンジュクアートインフィニティに参加、美大祭コンペでは美大賞を受賞するなど、学内外において精力的に活動。本展が初の個展となる。