Makeが大垣にやってきた!
東京ではすっかりおなじみのMakeイベントが、なんと岐阜県大垣市にやってきた。「Make: Ogaki Meeting01」はオライリージャパン、岐阜県、IAMAS(情報科学芸術大学院大学・岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー)、財団法人ソフトピアジャパンなどによる実行委員会が主催し、9月24日—25日の2日間に渡って開催された。中部圏初、さらに東京以外での初開催ということで、東海地方だけでなく関西からも出展者が多数集まると聞き、さっそく会場に。Photo by Itoh Shoko
会場となったソフトピアジャパンセンタービルは、岐阜県の情報政策拠点として1996年に建てられた。研究室、オフィスや展示ホールなどがある、独特な外観の建物は、黒川紀章の設計によるもの。ロビーでは、大垣の名物やお弁当、ビールの屋台が出現している。1Fロビーの信長像も、この日はMake仕様に。
今回は、あわせて120点以上の展示、デモンストレーション、ライブパフォーマンス、ワークショップ、そしてトークイベントが行われ、とても2日ではまわり切れないボリュームだった。初めての中部地方開催ということで、中部、関西圏初の出展物を中心にご紹介してみよう。
さて、Make Ogaki Meeting 01の出展者リストをみると、大学、高専、高校などの、岐阜をはじめ石川、福井、静岡、愛知、中部地方の教育機関がずらっと並んでいる。会場1Fに、「東海北陸高専連携ブース」を発見。
岐阜工業高等専門学校 “地雷探査ロボット” Photo by Kawamura Yosuke
岐阜工業高等専門学校「地雷探査ロボット」は子どもたちに大人気。PSPコントローラで探査車を動かす。
豊田工業高等専門学校 “ペンの色を認識して片付けるロボット”
豊田工業高等専門学校による、ばらばらにしたカラーペンのキャップと本体を正しく並べ替えるロボット。一本ずつ、上下の色があっているかチェックして、正しいものをはめていく。すごい!のだが、どこか力が抜けるような、Makeっぽい作品!
太平洋工業株式会社 “Wonder Card”
大垣市に本社を置く太平洋工業株式会社、Team Pacificによる「Wonder Card」は、自社で生産する車の電子部品を使った作品。神経衰弱の要領で、表にしたカードと対になるカードを知りたいときにボタンを押すと、表示してくれる。
株式会社ソフトディバィス “ラーメンテルミン”
京都でUIデザインを専門とする会社、株式会社ソフトディバィスが出展していた「やわらか装置」のなかの「ラーメンのテルミン」。うつわに入ったラーメンを上下すると、ウィ〜〜〜〜ンとサウンドが。
紙のゲームパッド?
Grad Kyotoチームの真下さんは、スケッチブックがゲーム用のデバイスになった作品を出展。デバイスはちゃんと機能するのだが、ゲームはかなり難易度が高く、すぐ撃墜されてしまった。
サーフェスインターフェスプロジェクトによる、導電紙を使った作品
ユビキタスインタラクションプロジェクトの作品 Photo by Yoshida Hosei
もちろん、実行委員会に名を連ねるIAMASからも、個人、プロジェクト含め多くのブースが出展されていた。9月9日から12日まで六本木・AXISギャラリー「Tipping Point」展で紹介した、「ユビキタスインタラクションプロジェクト」の作品は、3階の別スペースにて展示しており、多くの観客を集めていた。電気を通す紙「導電紙」で作ったネコの折り紙を動かすと「ニャ〜〜」と鳴く作品、導電紙をちぎっていくと落語が再生される作品も。ロリータさんによる電気手芸作品もプロジェクトの一部だそう。
iimio “へその緒をイメージした充電ケーブル”
今回も、Make Tokyo Meeting でおなじみのみなさんも多数登場。動く臓器をモチーフにした作品で知られるiimioさん による、へその緒をイメージした充電ケーブルは大変注目を集めていた。Iphoneが胎児に見えてくる?
Craftive “とんとん、すもったー”
Craftive「とんとん、すもったー」は、リアルタイム実況システム付きのとんとん相撲システム。力士の取組み状況や勝ち負けが土俵のすぐ横に表示され、実況がtwitterに流れる。(行司は人間)こちらも子どもに大人気。
ぷんりょう “かなちゃん(奏でるちゃんちゃんこ)”
会場をふらふらとさまよっていると、突然あるブースに人が集まってきた。ぷんりょう「かなちゃん(奏でるちゃんちゃんこ)」は肩を叩くと音楽を演奏できる。三笠商店「あくしょん!ゆびにんぎょう」は靴の形のデバイスを指につけて、踊る様に動かすと音がなる。
“鳴くきゅうり” と “ラーメンテルミン” のセッション
「鳴くきゅうり」は、きゅうりを使ったテルミン(!)。これらの作品と、前述のソフトディバイスのラーメンのテルミンがセッションを開始。テルミンの音、肩たたきの音、そしてラーメンをすする音のハーモニーがとてもMake的?
出展者に聞くと、東京にくらべて大垣は、家族連れなど幅広い年齢層で、かつ女性の来場者の割合が多かったそう。会場も広く、ゆったり展示できたとのこと。展示も終盤になると、出展者同士の意見交換やデモ合戦があちこちで行われていて、なるほどMake “Meeting”、と納得。また近いうちにMOM02があるといいな。
text by Kobayashi Keiko
Information
Make: Ogaki Meeting01http://makeogakimtg.org/
2010年9月25日[土]12:00-18:00 26日[日]10:00-18:00
ソフトピアジャパンセンタービル3Fソピアホール[ 岐阜県大垣市 ]
http://www.softopia.info/
入場無料
Makeとは
「Make」は2006 年8 月から株式会社オライリー・ジャパンが刊行している「Make: Technology on Your Time」日本語版(以下「Make」日本語版) という雑誌名であり、まったく新しい切り口でモノ作りの楽しさを伝える出版物として、日本でも多くの読者の方に支持していただいています。
Make: Ogaki Meeting とは
このイベントは中部圏でものづくりを行なっている Maker の新たなネットワークを構築するため に、IAMAS[情報科学芸術大学院大学/岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー]とオライリージャパンをはじめとしたメンバーの連携のもと、東京以外の地区では初めてのMakeのイベントとして開催します。
主催
Make: Ogaki Meeting実行委員会
IAMAS(株)オライリー・ジャパン 大垣商工会議所 岐阜県 大垣市 ぎふIT・ものづくり協議会 SJ情場クラブ(財)ソフトピアジャパン (財)岐阜県産業経済振興センター (社)岐阜県情報産業協会 (社)岐阜県工業会 岐阜大学 岐阜工業高等専門学校
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