多摩美術大学が運営するスペース「アキバタマビ21」にて同大学情報デザイン学科卒業生によるグループ展「オカルトテクニクス」が開催される。出品作家は井上恵介、津島岳央、平川紀道、毛利悠子の4名で、立体音響表現、コンピューター・グラフィックス、コンピューター・プログラミング、機械仕掛けの立体作品、など各々独自の表現手法で活躍している。

平川紀道の作品は現在、NTTインターコミュニケーションセンター(ICC)オープン・スペース2010にも展示されており、来年2月27日まで無料で鑑賞できる。
津島岳央は今年12月21日から東京都写真美術館で開催される企画展「映像をめぐる冒険vol.3 3Dヴィジョンズ –新たな表現を求めて–」への参加が決まっている。

11月13日(土)には、港千尋(多摩美術大学情報デザイン学科教授)によるトークセッションも開催される。

Information

アキバタマビ21企画展「オカルトテクニクス」
http://www.idd.tamabi.ac.jp/art/exhibit/occult-technics/

2010年10月23日〈土〉– 2010年11月21日〈日〉
会場:アキバタマビ21
住所:東京都千代田区外神田6丁目11-14
3331 Art Chiyoda 201・202
開館時間:11時から13時/14時から19時まで
休館日:月曜日
入場無料 

オープニングレセプション 10月23日(土)17時〜
トークセッション 11月13日(土)17時〜
ゲスト・港千尋(多摩美術大学情報デザイン学科教授)

出品作家プロフィール
■井上恵介(06年大学院博士前期課程デザイン専攻修了)
1981年生まれ。自ら設計・開発した機器を用いて「立体音響表現」をテーマに作品群を制作、各地で発表を重ねる。加えて、近年は己のルーツと世代性に照らし合わせながら「現代的生の特性」に焦点をあてて制作を続けている。複雑化の一途をたどる現代社会とその仕組みにおいて、従順を善とする中で叫ばれる自由の象徴としての「悪意」の形象化を指針に活動を続けている。主な作品に《SPECIMENS》,《Seeker’s (or Desacrator’s) Will》,《SPACEMAESTRO》等。
ウェブサイト:http://www.penestratorium.com/

■津島岳央(06年情報デザイン学科卒業)
1981年生まれ。コンピュータ・グラフィックスを出自とし、光学技術を参照しながら絵画史を紐解く。その延長としてのパーセプションを組み立てる。フェルメールの絵画を仮想空間へと還元したインスタレーション《Allegory of Media Art》、《Defragment of Field》を文化庁メディア芸術祭等にて発表。年末より開催される東京都写真美術館での企画展に向け、只今新作を準備中。
ウェブサイト:http://www.factor1109.com/

■平川紀道(07年大学院博士前期課程デザイン専攻修了)
1982年生まれ。コンピュータ・プログラミングによるリアルタイム処理を用いた映像音響インスタレーションを中心とした作品群を国内外の美術展、メディア・アート・フェスティヴァルで発表。2004年度文化庁メディア芸術祭優秀賞、 アルス・エレクトロニカ2008 準グランプリ他受賞多数。池田亮司のコ ンサート・ピース制作への参加、大友良英+木村友紀+Benedict Drewとのコラボ レーション、ミラノ・サローネでのレクサスのアートエキシビションへの参加など、活動は多岐にわたる。
ウェブサイト:http://counteraktiv.com/

■毛利悠子(04年情報デザイン卒業)
1980年生まれ。美術作家。楽器、家具、文房具などを機械構造で構成し、動きや気配のあるインスタレーションを制作。主な個展に「エブリデイラオス」「ワンデイダラス」「ホリデイビキニ」。
主な作品に《対話変速機》《Vexations》(三原聡一郎との共作)《スキャ ナの自殺》など。《Vexations》で 「トランスメディアーレ2006銀賞」、「アルス・エレクトロニカ2006 インタラ クティヴ・アート部門 ホノラリー・メンション」を受賞。
ウェブサイト:http://mohrizm.net/