20130228_access-to-materials
BNN新社より、素材に着目した、フィジカルコンピューティングと電子工作の入門書「Access to Materials デザイン/アート/建築のためのマテリアルコンピューティング入門」が刊行された。

本書では、サーモクロミックインク・導電インク・導電糸などの“魔法の素材”と呼ばれているものと、Arduino・Proessing・Pure dataなどのオープンソースのツールを組み合わせることで、新しいものづくりを読者に提供することを目指してる。

素材は、すべてのものづくりの根底にあるもの。素材が表現を規定し、素材がシステムの構成や組み立て手順を方向づける。本書で提示する「マテリアルコンピューティング」が、デジタルとフィジカルが融和したものづくりの未来を切り開くだろう。

内容的には「マテリアルコンピューティング」を利用した作品事例から始まり、インクや繊維など具体的な素材から電子工作の道具の紹介、それらを使った実験の解説、ArduinoやProcessingとの接続、最後の方ではTwitterとの連携にまで及んでいる。その他、コラムや、渡邉康太郎、山中俊治、田中浩也、小川秀明へのインタビューもあり充実した内容となっている。

本書では「作り方」を中心の構成になっているが、ノウハウの取得だけではなく、作る体験を通じて素材への新たな「考え方」を獲得することを目的としている。
「マテリアルコンピューティング」を始めるようとしている人、興味のある人にはうってつけの内容となっている。

※本の刊行を記念して、CBCNETの読者へ本書を2名様へプレゼントいたします!

20130228_access-to-materials01

「素材性とインタラクション」マテリアルコンピューティングとは?素材にプログラマビリティを与えるとは?

20130228_access-to-materials02
電子工作の道具を紹介

20130228_access-to-materials03
実験:食器の温度で変化するプレースマットを作る

20130228_access-to-materials04
実験:BMXの緊張と弛緩の繰り返しを実現する

20130228_access-to-materials05
小川秀明インタビュー

bnn_material

Access to Materials -デザイン/アート/建築のためのマテリアルコンピューティング入門
脇田 玲
ビー・エヌ・エヌ新社
売り上げランキング: 9,453


読者プレゼント : 「Access to Materials デザイン/アート/建築のためのマテリアルコンピューティング入門」

本書を、抽選でCBCNETの読者2名様へプレゼントいたします!

プレゼント概要
応募手順:
CBCNET Facebookページの応募用ページよりご応募ください。

応募用Facebookページ

※Facebookへのログインが必要です。
※キャンペーンのFacebookアプリは「Crocos懸賞」を利用しております。
※当選者にはFacebook経由でご連絡いたします。

応募締切:4月 25日 18:00
協力:BNN新社

ご応募お待ちしております!


Information

Access to Materials デザイン/アート/建築のためのマテリアルコンピューティング入門
http://www.bnn.co.jp/books/title_index/web/access_to_materials.html

ISBN:978-4-86100-843-6
定価:2,730円(本体2,600円+税)
仕様:256ページ/B5判変型
発売予定日:2013年4月15日
著者:脇田 玲

Profile

脇田 玲(わきた あきら)
慶應義塾大学環境情報学部准教授
2002年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了。博士(政策・メディア)。ラティス・テクノロジー株式会社、フリーランスを経て、2007年より、慶應義塾大学環境情報学部准教授。スマート素材、ロボティクス、CAD/CAMの知見を統合したデザインエンジニアリングのアプローチから、変形、変色、自己組織化するシステムのアーキテクチャを追求している。主な著作に『x-DESIGN―未来をプロトタイピングするために』(慶應義塾大学出版会、2013)、『Matter in the Floating World』(PrincetonArchitectural Press、2011 共著)『デザイン言語入門―モノと情報を結ぶデザインのために知っておきたいこと』(慶應義塾大学出版会、2009)がある。
http://metamo.sfc.keio.ac.jp/

目次

はじめに

第1章 マテリアルコンピューティングの胎動
1.1 素材性とインタラクション
 1.1.1 マテリアルコンピューティングとは
 1.1.2 素材にプログラマビリティを与える
 1.1.3 日常生活を豊かにするレシピ
 1.2 世界中で注目を集めるマテリアルコンピューティング
 1.2.1 Textile-based Computing―布を用いたマテリアルコンピューティング
 1.2.2 Paper Computing―紙の意味を問い直すインタラクション
 1.2.3 パラメトリックデザインと建築
 1.2.4 本書のレシピの原型的作品
1.3 オープンソースとマテリアルコンピューティング
 1.3.1 オープンソース
|コラム|しずちゃんの法則

第2章 素材と道具
2.1 魔法の素材
 2.1.1 インク
 2.1.2 繊維
 2.1.3 その他
2.2 道具
 2.2.1 電子工作の道具
 2.2.2 工具
 2.2.3 その他の道具
 2.2.4 ソフトウェア
2.3 素材と道具の入手
 2.3.1 最初は通販を利用しよう
 2.3.2 手芸用品や画材の購入
|コラム|ものづくりと哲学

第3章 デザインの手順と言語
3.1 デザインプロセス
3.2 素材性に着目する―Materiality
3.3 素材のコンポジション―Composition
3.4 プログラマビリティを与える―Programmability
3.5 概念を物質化する―Materialization
3.6 多様なスケールに展開する―Scalability
3.7 PassiveとActive―Controllability
|コラム|モノと情報

第4章 クロミック素材を使う
4.1 変色原理とクロミック素材
 4.1.1 クロミズム―変色の原理
 4.1.2 サーモクロミックインク
 4.1.3 カメレオン素材
4.2 サーモクロミックインクとフォトクロミックインク
 4.2.1 クロミックインクの購入
 4.2.2 サーモクロミックインクの実験
 実験1:サーモインクで絵を描く
 実験2:サーモインクで布を染める
 4.2.3 フォトクロミックインクの実験
 実験3:フォトクロミックインクで絵を描く
4.3 環境とのインタラクション
 4.3.1サーモクロミックインクの実験2
 実験4:食器の温度で変化するプレースマットを作る
|コラム|我が身の置き場所

第5章 Arduinoを用いた素材の変色
5.1 Arduino入門
 5.1.1 Arduinoと電子工作
 5.1.2 統合開発環境のインストール
 5.1.3 Hello World
5.2 アニメーションするテキスタイル
 5.2.1 動的なインテリア「Kerido Fabric Board」
 5.2.2 導電糸の実験
 実験5:導電糸で回路を作る
 実験6:導電糸とサーモクロミックインクで変色する布を作る
 5.2.3 導電糸の実験2
 実験7:アニメーションするテキスタイルを作る
5.3 アニメーションする絵画
 5.3.1 インタラクティブな絵画作品「ANABIOSIS」
 5.3.2 導電インクの実験
 実験8:導電インクで紙の回路を作る
 実験9:導電インクを使って静電容量センサを作る
 5.3.3 導電インクとサーモクロミックインクの実験
 実験10:アニメーションする絵画を作る
|コラム|Technology, Philosophy and Methodology

第6章 デジタルとフィジカルの対話
6.1 GUIを作る―Processingによるマテリアルの制御
 6.1.1 Processingとコンピュテーショナルデザイン
 6.1.2 Processingの作法を理解する
 6.1.3 シリアル通信によるProcessingとArduinoの接続
 6.1.4 controlP5ライブラリによるGUIデザイン
 6.1.5 FirmataによるProcessingとArduinoの接続
 6.1.6 マテリアルのGUIを作る
6.2 デザインツールを作る―変形する布とベジェ曲面の同期
 6.2.1 プログラマブルな布「pSurface」
 6.2.2 Processingによるベジェ曲面の描画
 6.2.3 人工筋肉と曲げセンサを用いたベジェ曲線の物質化
 実験11:BMXの収縮を体験する
 実験12:BMXの緊張と弛緩の繰り返しを実現する
 6.2.4 バイオメタルと曲げセンサを用いた変形ユニット
 実験13:バイオメタルと曲げセンサを用いた変形ユニットを作る
 6.2.5 人工筋肉と曲げセンサを用いた自由曲面の物質化
 実験14:自由曲面を物質化する
6.3 SNSとつながるマテリアルを作る―Twitterと連動するアンビエントデバイス
 6.3.1 アンビエントデバイスとは
 6.3.2 TwitterとArduinoを連動させる
 6.3.3 Twitterに反応するテキスタイルを仕上げる
6.4 布のセンサとPdを用いたサウンドデバイスを作る
 6.4.1 導電糸による布のセンサ
 実験15:導電糸で布のセンサを作る
 6.4.3 Pure data入門
 6.4.4 Pduinoを用いたPdとArduinoの連動
 6.4.5 Pdによるサウンドプログラミング
 6.4.6 布のセンサ、Arduino、Pduinoの連動
 6.4.7 Material Syncretism

Interview
・渡邉康太郎
・山中俊治
・田中浩也
・小川秀明

おわりに