建築とグラフィックデザインを架け橋するムーヴメント「スーパーグラフィック」の優れた事例を、歴史的・体系的にまとめた世界初の書籍「Supergraphics – 空間の変容:壁面、建築、空間のためのグラフィックデザイン」が2011年8月11日に発売となった。

「スーパーグラフィック」という言葉は、今日ではあらゆる種類の広告看板、サイン、巨大ディスプレー、壁画、環境グラフィックを表現するのに使われているが、もともとは、1960年代と70年代における建築上のムーヴメントの名称だった。

建築家たちが、空間を操作(美的な変化や都市のリニューアルを生み出すべく)するための手段として、実験的に建物の内装および外装にペイントやグラフィックを施すし始めたのが発端。

本書では、1960年代のオリジネーターたちによるメガスケールのグラフィックから、現代のデジタルテクノロジーを利用し、最近多くのプロジェクトを見かけるプロジェクション・マッピング等の作品まで、300点以上の写真を掲載されている。

また、クリティカルな論考およびインタビューも収録されており、建築、グラフィックデザイン、テクノロジー、都市など多様な視点からスーパーグラフィックの歴史と現状を紐解く充実した内容になっている。

インタラクティブテクノロジーが発達した現状だからこそ、多くの人の関心がある分野であろう。

かなり見応え、読み応えのある本に仕上がっているので、建築やグラフィックデザインにとどまらず、幅広い分野のデザイナー、アーティストにオススメの一冊だ。

Supergraphics - 空間の変容:壁面、建築、空間のためのグラフィックデザイン
Tony Brook Adrian Shaughnessy
ビー・エヌ・エヌ新社
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Information

Supergraphics – 空間の変容:壁面、建築、空間のためのグラフィックデザイン
http://www.bnn.co.jp/books/title_index/design/supergraphics.html

ISBN:978-4-86100-708-8
定価:3,990円(本体 3,800円+税)
仕様:A4判変型/336ページ
編著:Tony Brook、Adrian Shaughnessy
翻訳:瀧本雅志
発売予定日:2011年8月11日
発行:ビー・エヌ・エヌ新社