分野を超えて、様々な事に挑戦し続けている、ウルトラテクノロジスト集団チームラボと、菅本一臣氏(大阪大学教授)が共同設立したTEAMLAB BODY株式会社(代表・猪子寿之)が、3D人体解剖webサイト「TEAMLAB BODY(ベータ版)」を日英2言語で一般無料公開した。

「TEAMLAB BODY(ベータ版)」は、大阪大学運動器バイオマテリアル研究室の整形外科医師・菅本一臣教授の監修の元、骨格・筋肉を中心とした人体解剖に関する情報を掲載したwebサイト。

同研究チームは、整形外科疾患の治療過程で、生きた人間の関節の三次元的な動きを解析する手法を世界で初めて開発。その結果、人間が自分の意志で動かした関節の動きは、従来の医学教科書に記載されている献体を用いた動きとは異なることを明らかにした。
これに着目した同研究チームは、20-30名の協力者を募り、過去10年以上にわたって生きている人間ですべての関節の形態や動きをCTやMRIで撮影し、解析を行ってきた。

「TEAMLAB BODY(ベータ版)」はその抽出データを用いて、人体の全身の筋肉・神経・血管・骨・関節をビジュアル化し、他の類似サービスでは実現できなかった、精度の高い骨格の形態や動き、さらには筋肉の収縮なども3Dモーショングラフィックスで表現している。
描画には高度にインタラクティブな3Dコンテンツを作成するのに注目されている開発環境『Unity』で作れており、閲覧にはUnityのプラグインをインストールする必要がある。


6月14日には立位静止状態の3Dビジュアルを全面公開した他、骨のモーション・筋肉のモーション(一部)を公開。
今後もアップデートを重ねながら、従来の問題点を解決し、臨床領域を超え、医療現場や医学生、商用、エンターテインメント分野などへの応用やデータのライセンス提供を視野に、幅広い場面で活躍できるサービスを目指していく。

体の部位ごとに詳細な説明がついていたり、間接ごとに人体を動かす事もできる。様々な機能が実装されているので、ぜひ一度ウェブサイトで操作してほしい。
今後、広い領域での活用が期待できる、注目のサービスになりそうだ。






Information

世界初・3Dモーショングラフィックによる三次元人体解剖webサイト
▼TEAMLAB BODY(ベータ版)
http://teamlabbody.com/3dnote-jp/(日本語版)
http://teamlabbody.com/3dnote-en/(英語版)


▼「TEAMLAB BODY(ベータ版)」はこのような場面で活躍します。
○医療現場では……
・生きた人間の骨格・筋肉の動きを部位別に高精度で把握できることにより、整形外科医
やリハビリ師の先生方の人体解剖・運動学的知識の習得や臨床(診療・治療計画立案等)
に役立ちます。
・筋肉、骨、神経、血管を階層表示できるので、例えば、筋肉の後ろにある大事な神経の
存在等を簡単に把握でき、実際の手術計画等で参考にしていただけます(iPad版やスマー
トフォン版(アンドロイド対応)を今後リリース予定。端末機器に清潔処置を施せば、術
中活用も可能となります)。
・立体表示のため、一般の方にも非常に理解しやすく外来診療においても患者様への説明
に大変役立ちます。
・検索機能が充実しているため、対象とする臓器をすぐに閲覧し、解説も読むことができ
ます。

○その他の場面では……
・高精度な筋肉・骨のビジュアルを3Dによりさまざまな角度から閲覧できるので、鍼灸マ
ッサージや整体師、トレーナーの方々にも人体解剖・運動学的知識の習得や治療に役立ち
ます。
・筋肉や骨格等の各部位について詳細に説明された医学辞書機能さらには他にはない体の
動きを3次元的に閲覧できるビジュアル機能により、医大生、看護学生などの人体解剖・運
動学に対する理解が劇的に向上します。

○その他にも、歯科領域、健康器具領域などへの活用も見込まれており、さらに多くの分
野での応用が期待されます。

▼異分野へのデータ活用とコラボレーションについて
TEAMLAB BODYでは、今回リリースする三次元解剖学書の基礎データを、教育、商用、エンターテインメントなど異分野への応用活用に向けて幅広くライセンス提供していく予定です。応用開発に関する企業間コラボレーションも可能となっております。お気軽にお問い合わせください。

▼「TEAMLAB BODY(ベータ版)」今後のアップデート予定
・iPad版、スマートフォン版(アンドロイド対応)の実装
・多言語版の実装
など

profile

菅本一臣(すがもと・かずおみ)
1956年生、大阪大学整形外科運動器バイオマテリアル学教授。研究内容は、肩関節・膝関節、骨関節3次元動態解析、人工関節の開発、関節のバイオメカニクス、関節のキネマティクス。
http://www.ort-biomaterial.med.osaka-u.ac.jp/

チームラボ株式会社
チームラボは、プログラマ(アプリケーションプログラマ、ユーザーインター フェイスエンジニア、DBエンジニア、ネットワークエンジニア)、ロボットエンジニア、数学者、建築 家、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、CGアニメーター、編集者など、情報化社会のさまざまなものづくりのスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。

主な実績として、産経デジタルのニュース・ブログポータルサイト「iza」。 『花紅』他作品でミラノサローネ(07)に参加。auDesign projectにて制作したコンセプトモデル携帯 『actface』が文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品(07)に選出。『花と屍(08)』を仏ルー ヴル宮内 国立装飾美術館で発表。「水墨空間『然』」が「ADAA大賞」他2賞を受賞(08)。コニカミノルタプラザにて空間作品『百年海図巻(09)』を発表。奈良県平城
遷都一三〇〇年記念映像作品「ICONO- NARASIA」を発表(10)。チームラボハンガーをPUBLIC/IMAGE.3Dにて発表(10)。『浮遊する楽器』展を、@btfにて開催(10)。早乙女太一 新春特別公演「龍と牡丹」にて『-剣舞/影絵-』等を舞台映像制作(11)。『百年海図巻』と『チームラボハンガー』が文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品(11)に選出。カイカイキキギャラリー台北で個展開催(11)。『生命は生命の力で生きている』を第
54回ヴェネツィア・ビエンナーレ関連企画展に出展(11)。

▼チームラボ株式会社
http://www.team-lab.com/

▼チームラボ作品紹介
http://www.team-lab.net/