デザイン/アート/建築分野におけるソフトウェア利用の可能性について、その歴史・理論・実践を総合的に紹介する『FORM+CODE —デザイン/アート/建築における、かたちとコード』がBNNより発売された。昨年、Processingの開発者、Casey Reasを中心に執筆された原書『Form+Code in Design, Art, and Architecture』が話題となり、この度、多摩美術大学情報デザイン学科の教授である久保田晃弘監修の元、日本語翻訳版が発売されることになった。

本書は「コード」を利用して「かたち」を生成するための考え方・技法について、「繰り返す」「変換する」「パラメータ化する」「可視化する」「シミュレートする」という5つの大きなテーマを切り口に、美術、建築、インダストリアルデザイン、デジタルファブリケーション、映像、写真、タイポグラフィ、インタラクティブメディア、ゲーム、人工知能、人工生命、データマッピング、ビジュアライゼーションなど多様な領域から実例を紹介。とにかく、250点もの豊富な事例が作品画像とともに具体的に解説されているのが特徴だ。さらに、書籍に関する情報を扱うサイトも紹介されており、幾つかの事例はリンクから実際の動作も確認することが出来る。

いわゆるプログラムコードの書き方について解説する類のハウツー本ではなく、「コード」を用いたデジタルデザイン/メディアアートとは何かを知り、考えるキッカケを与えるような内容になっているので、実際にプログラムを書く前のビギナーのための入門書として非常にオススメな一冊だ。

FORM+CODE -デザイン/アート/建築における、かたちとコード
ビー・エヌ・エヌ新社
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Information

FORM+CODE —デザイン/アート/建築における、かたちとコード
http://www.bnn.co.jp/books/title_index/web/formcode.html
http://www.bnn.co.jp/support/formandcode/


ISBN:978-4-86100-751-4
定価:2,520円(本体 2,400円+税)
仕様:B5判変型/184ページ
発売日:2011年4月25日
著者:Casey Reas, Chandler McWilliams, LUST
監訳:久保田 晃弘
翻訳:吉村 マサテル