motoishmz blog

3: SFPC 1st week

初週。


 

人々

なぜ、どうやって学生が選ばれた(応募50人, 15人が選ばれた)のか聞くのを忘れてた。
見渡してみると…
  • ニューヨーク在住 vs 外から来た人
  • 男 vs 女
  • コード書ける人 vs 書いた事ない人
が出来るだけ半々になるように選ばれたんじゃないかと思う。
学生以外にも講師陣の知り合いが突然混ざっていきなりプレゼンを始めたり、ビル内住人が出入りしたり、色々混ざってる感じです。

 

カリキュラム等





 

最初の2週間は午前中毎日ザックの授業 + 午後に他の誰かの授業 (+ 突然のプレゼン)みたいな構成。
コードは全然書かず、ひたすらビット演算の基礎、コンピューターが何故・どうやって動くのか・何をしているのかみたいな、meta + low levelな感じの事を、ザックはソフトウェア目線で、Taeyoonはハードウェア目線で、Amitはもうすこし大きな概念目線で講義してます。今週のJenの授業は丁度MOMA PS1で開かれていたPrinted MatterのArt Book Faireがあったので、本の枠を超えてると思う本を探してくる、みたいな。あとみんなで公園に行ってポエム読む授業もあった。。

2進数に慣れてない人の為の、2進数学習ツール・ゲーム・その他なんでもいいから作ってくる課題発表中

毎日課題が出るけど、やってきたかどうか全然チェックされない。毎日頭を働かせる環境を用意してくれてる感じで、それに慣れる事や新しい概念を頭に芽吹かせる為の2週間ではなかろうかと察しています。数日授業を受けて、全く実践的な事をやらないので「10週間後に一体何を得るんだろうか」みたいな気持ちになって、ちょっと不安になった。オーディオビジュアルが得意なプログラマ兼パフォーマーのジェイソンくんに話してみたら、彼も同じ気持ちだった模様。得にOFユーザーはザックが居るだけにスキル的な自分の成長を期待していたとおもう。

だけど金曜夜の初週おつかれ飲み会の時に「low levelな事を考えるクセがついてきた気がする。なんか脳が育って来たように感じる。実践的なスキルは自分で勝手にやればいいし」的な話に落ち着きました。Amitが早々に、間違ってもポイントクラウドを描くためにプログラミング言語習得なんてするなよ、てビシット言ってたのも納得。前記事に貼った10 Rules for student and teachers from Jhon Cageに則って、僕はSFPC講師陣を信頼し切っています(ほんとに)。僕がSFPCに期待していたのはスキルアップ的な話ではなくて、マインド成長的な話なので今の所無問題です。ただ年末に展示やるぞ!との事なので、それで一体自分が何を展示する事になるのか完全に謎です。。Taeyoonのハードウェアの授業面白いし、週末のNYC Maker Faireで勢いでRasberry Pi買っちゃったし、なんかデバイシーな事に挑戦しようかな。やったことないけど。

あと、ザックは教育の為にOFを作ったっていうのが凄く納得出来た。教えるの凄いウマい。

 

参考: 今週出た課題

  • コンピューターに関するメタレベルの疑問を出来るだけリストアップしなさい(冒頭の写真がそれ)
  • 使った事のないプログラミング言語で毎日何かコードを書きなさい
  • プログラミング言語を作って来なさい
  • あなたが使っているコンピューターについて、Georges Perecの “Notes Concerning the Objects that are on my Work-table”のスタイルに則って4ページ文章を書きなさい
  • 身近な”変数”を見つけて来なさい
  • コンピューターがどうやって動いているのか、あなたの祖母に説明するためのダイアグラムを描いてきなさい
  • 2進数に慣れてない人の為の、2進数学習ツール・ゲーム・その他を作ってきなさい
  • に倣ってジョーク・ストーリー・個人的な変数やデータセット等をコードで表現しなさい
  • 般的なソフトウェアでは画面左上が {0, 0} となる事が多い。理由を説明しなさい
他にも細かいのがあった気がするけど…


2: Hello SFPC (オープニングパーティーまで)

SFPC始まりました。日々大変です。
ざくっと時系列に沿って書いて行こうと思います。

到着〜開始まで


到着初日、Kyleと合流して色々情報収集 @ Barcade。(動画暗い)



翌日はIAMAS同期の桜、ケンケン選手の生存を確認しにManhattanへ。ケンケンは今ChelseaでWebのFront-endの仕事をしていて調子良さそう。



その他、食材やら生活用品確保をしながら過ごした。
Manhattanをフラついてる時にHobo codeらしきものをちょくちょく見かけた。

IMG_4709

日本を出る前にOUGHTの遠矢さんからHobo文化について教えてもらって、あぁNYに行ったらWi-fi availableとかGPS等関連codeを追加したいなと思ったら既にあって、それじゃHobo code viewerを作ろうと思ってたらそれらしきアイディアも既にあって、というかそういえば既にGolan Levin御大がやってたのを思い出してとりあえずネタ帳に眠らせた。

SFPC開始

SONY DSC 場所はDowntown Brooklynのド真ん中で立地が凄くいい。

SONY DSC SFPCはこのビルの2F。

Interface CultureのMahirが突然現れて、どうやら同じビルの4Fで働いてる模様。YCAM Interlabのボスの伊藤さんもNY在住時代毎日ここに来てたらしい。7FではBjörk Biophilia TourのGravity Harp作った人達が居るらしいし、ビル内で会う人々のただ者じゃない感があってなんか色々凄い。
このビルはMEX (Metropolitan Exchange)という名前で、色々ストーリーがあるらしくて、詳しくはNY Timesに書いてあった

SONY DSC オープニングパーティーが大盛況。

ramsey オープニングトークでRamsey先輩がアツいトークをしていた。超簡潔に言うと、コードは結果じゃなくて道具だぞ的な内容。プレゼンはKeynote等のツールじゃなくてコレをつかっていた。

SFPC 次にZach, Taeyoon, Jen, Amitのトーク。

10 Rules for students and teachers from John Cage
ザックは10 Rules for students and teachers from John Cageの朗読をしてた。

それに続いて学生全員のライトニングトーク。
僕は英語ヘタクソなので1,2割くらいは言いたい事言えたかなー位に思ってたら数人オマエの卒制いいぜ!的な感じで話しかけてくる人が居たからとりあえずオッケー。語学的な課題は滞在末に復讐できればいいかと、楽観と悲しさの狭間でビールとピザの味があまりしなかった事を自戒の念を込めてここに書き留めておきます。今まで日本で普通に喋ってたガイジン達は、日本人と話す時用英語モードのスイッチが入っていたり、そもそも英語が母国語じゃない人達だったんだなと改めて分かった。準備したつもりだったけどネイティブ容赦無さ杉と分かったので最近英語の勉強をしてます。

ちょっと長くなったので最初の週の授業の様子等はまた次回に。


1: Hello Brooklyn

到着

旧Kyle McDonald邸 屋上

アパート到着。先月までカイルが住んでた部屋に泊めてもらってる。アパート屋上めちゃいい感じ。来週月曜からSFPC開始。

以下にSFPCの事をちょっと書いておきます。

SPFCとは…




School for Poetic Computationは、10年間パーソンズ大で教鞭を執ってきたZachary Lieberman(以下、ザック)が既存の教育システムに疑問を感じてこの度新しく作る教育機関。講師陣はザック, Jen Lowe, Amit Pitaru, Taeyoon Choi。たまに外部からもゲスト講師が来るらしい。旅行者ビザでも参加出来る様に、1 termは10週間。某かの学位がもらえる訳では無い。学校というよりもコミュニティと言った方が正しいかも。ハッカーズスペースのような、横との関わり・助け合いを基本方針としているようです。(別目線の解説記事がNY Timesに)

※ この辺の説明がメチャ難しくて、入国審査で引っかかって大変だった。最初はイミグレで観光目的の滞在と言い張ったけど、入国日が9.11だったこともあってか凄くシツコく色々聞かれてウッカリSFPCの事を言っちゃったらそこからまた質問地獄・別スペースで待機・クレジットカードのチェック等々あって大変だったし、せっかく持って来た味覇を没収されそうになった。

モットーは “More poems, less demos”(文法的に間違っているらしく、less demos >> fewer demosに変更するかもとの事)
Poetic = 「商業的」の対義として使われています。
ざっくりまとめると…

  • テクノロジーのDemoではなく、相手に届けるPoemを。
  • 「コンセプト」の上のArtではなく、情熱を込めたPoetryを。
  • ○○をやってみた的な単発モノ・職業訓練・就活の為の訓練等ではなく、自分の人生や興味を。
みたいな感じですかね。
日本で紹介されたのは、FITC TOKYO 2013でザックが話していたのが最初の機会だったと思います。僕はこのイベントに行けなかったけど、数日後に同イベントにスピーカーとして出ていたカイルくんと会った時に話を聞いてSFPCの存在を知りました。で、一目惚れ(一聴惚れ)して、その場ですぐザックと連絡を取り始め、行くならば絶対に一期生で参加したいと思い大阪の某イベントの為に来日したザックに凸りに行って自分の印象付けをしたり、その他諸々の応募選考等を経て今に至ります。

第一期生は作家、プログラマ、ビートボクサー、サウンドエンジニア、プロダクトデザイナ、映像職人、iOS App会社の人、グーグルのエンジニア、ノキアのデザイナ、刑事裁判後の犯罪者の行動を可視化したい博士課程の人、ハードウェアエンジニア、インターネットヤンキー等々各方面の方々が集まっているようです。経歴だけ見ると、お前今更学校ってマジかよみたいな人も結構居て、それでもSFPCに参加するのはワンステップ前に進みたいからなのかなと想像出来て、合流するのが楽しみすね。

Screen Shot 2013-09-08 at 3.39.54 AM

ポエムある?

最近、展示されている作品めいたモノに限らず日常の物事等について知り合いと話す時に、”ポエムの有無”っていう評価基軸を使う事があって、これが異常に端的に良さを表せるので気に入っています。「これポエムあるね!」みたいな。poetic vs non-poetic みたいな事を考えてしばらくBrooklynで生活していこうと思います。僕はポエムが欲しい。


0: Hello CBCNET

こんにちは!
ひょんなことからCBCNET様でブログを書かせていただける事になりました、野プログラマの清水基と申します。栗田さんありがとうございます!

僕は9月11日からBrooklynへ行き、SFPCに参加する事になりました。
SFPCに関する日本語リソースが今の所皆無 + CBCNETを見てる人でSFPCの事が気になっている人が多いのでは、と思うので今コレをリアルタイムで見ている人に限らず数年後に興味を持った人にも向けて諸々記録して行きますね。

20130908-150853.jpg
これはIMG SRC様のOpen Labで撮った写真。