monodukuri

先日、こちら、でも紹介したマテリアライジング展に参加していた菅野創yang02ヌケメによる「ご近所ものづくり同盟」さんたちの作品を解説したムービーが公開された。

「ご近所ものづくり同盟」とは(以下引用)「ヌケメは、菅野芸術学院(通称カンガク)の服飾デザイン科に通う高校1年生。夢はデザイナーになって自分のブランドの店を持つことで、夢の実現のために頑張っている。同じマンションのお隣さん山口タカヒロとのHangoutsや、インターネットを取り巻くデータや物質・友人・知人たちの人間模様・恋模様、ものづくりへの情熱を描く。」というプロジェクトとのこと。

インターネットを利用したモデリングやファストファッションの行き着く先をテーマに制作された作品たち。
なにやらコジャレた粋なムービーたちになってるのご紹介(菅野さんもyang02さんも一応CBCNET内にブログあるけど)。

こういう作品のパッケージ化としては大事っすよね。ドメインまでもvimeo転送という気合の入れよう。gokinjo-monozukuri.org
BGMがアレだったり、展開もネタになってるし、オチがあったり、作品の解説文が立派だったりするので、以下よりどうぞ〜

このプロジェクトが面白いのは、もし技術が「完璧」に進化したらこの歪さは見られなくなるかもしれないという未来を想像させてくれる。はい。
展示見逃した方はレポート記事の方も見てね。



「Captured Desire」は対象物を復数のアングルから撮影し、サイトに画像をアップロードすることで3Dモデルを作成するウェブサービスを使って、自ら撮影を行うことなく、インターネットに無数にアップロードされている類似画像を採取し、それらを用いて3次元形態を生成し、フルカラー3Dプリンタによって出力する。
多くの視線=興味や、人々の「見たい」という欲求が高い対象物であればあるほど、多くの画像がインターネット上にアップロードされているため、高い解像度で3Dモデルが姿を現すことになる。
近年、多くの3Dカメラや3Dソフトが開発されている。近い将来、世界中のあらゆる対象が高精細にモデリングされ、3Dデータ化されるだろう。しかしその技術は現状、十分に成熟したとは言えない段階にある。本作品のモデリング手法はクラウドソーシング的であり、現段階における新しいモデリング方法の提案でもある。
結果的に、本作で出力されるオブジェたちは背面が欠損し、極度に歪んでいたりするが、これはweb上に存在する類似画像の量やそのアクセシビリティ、指数関数的な進化を遂げつつあるテクノロジーの2014年の現状、そして現代に生きる人々の欲望を切り取り、標本化しているとも言えるのではないか。





対象となる洋服を3Dスキャンし、ソフトウェアによって自動で展開図=型紙を生成し、布にプリント、縫製する作品。通常、洋服の型紙は人間の動きや素材の特性を考慮して作られる。型紙の作成には伝統的な形式が存在するが、コンピュータは主に3Dポリゴンという面の集合体として立体物を認識するため、この作品では全く異なった型紙が生成される。
Computed Copyはデザインのコピーのプロセスにおいて、可能な限り人間のデザインに対する恣意性を排除し、コンピュータに演じさせることで、人の手からは発生し得ないデザインの歪みを生成し、単なるコピーではない別の創造性を持った洋服を制作することを目的としている。
おそらく将来的には、3Dモデリング自体のアルゴリズムの進化と、web上にアップロードされる洋服の画像の氾濫によって、元となる洋服を実際に見ることなく、web上で収集した洋服の画像のみから3Dモデリングし、デザインをコピーすることが可能になるのではないかと予測している。これはファストファッションの行き着く先としての、最もスピーディな手段、コピーの自動化について提言した作品である。



以下はマテリアライジング展で開催されたワークショップの様子。いろんなひと画像検索してる。