おはよう、こんにちは、こんばんは、コトリッチです、嘘です、大野真吾 a.k.a. Merce Deathです。
もうすっかり秋を通り越して冬に突入してしまいましたが、連載5回目となる今回はAPMT WEEKのオープニングパーティ(あれはもう9月か・・)で行われたWorld Jam BandのGIGについて書こうと思います。
本番に向けて、いくつかのバージョンが登場
連載開始当初からリアルな場での発表ができればと思っていたのですが、ちょうど良いタイミングでAPMTのオープニングパーティがあり、割と自由度があるという事だったのでCBCの栗田さんにお願いしてGIGをやらせてもらう事にしたのです。それが本番の10数日前。どのくらいの数のメンバーが参加できるのか不安だったのですが、皆さん快諾していただいて少なくとも5人以上は集まりそうだという事で、あとは練習に勤しむだけという状態になったのです。そんな中、techcrunchの記事で、tokboxというwebサイト(ツール?)の存在を知りました(今見たら記事の日付が8/28だったので、かなりギリギリに知ったようですね・・)。
これは、Flashベースのオンラインビデオ会議システムで、これを使えば最大20人まで同時通信できて、なおかつskypeのようにアカウントを取得する必要も無いらしいと。これはうまく使えれば、World Jam Bandに最適のプラットフォームになるのでは無いか?と思い、早速tokboxバージョンのwjbサイトも作ってみる事にしたのです。
tokboxの使い勝手は非常に良く、またUstreamのウィンドウを貼付けたバージョンのものよりもレイテンシーも少ないように感じました。まあいずれにせよ遅延は発生するので、その大小は演奏には大きく影響はしないのですが・・。
という感じで、これはなかなか良いのではないかと思っていたところに、いくつかの問題が。
まずは、併設されている文字ベースのチャット機能が日本語を弾いてしまうこと。これだとバンド内でのコミュニケーションや、オンラインから鑑賞しているお客さん達からのメッセージを受け取る事ができない・・。という事で、この件に関してはチャットだけUstreamのものを使うという強引な方法で切り抜ける事にしました。
で、もう一つはtokboxが貼付けられたウィンドウを開こうとすると、強制的に参加を求められてしまうという事でした。要は、単に鑑賞したいだけなのに、サイトを開くと自分も参加しなくてはならないと。これは、なかなかびっくりするようで、練習してまーすなんて言ってtwitterにURLを貼っておいたら、メンバー以外の人のウィンドウがバンバン開いて、お互いと惑うというような状況でした。で、結局はtokboxだと単にwebサービスをそのまま使っているだけなのもあるし、音の遅延はその数秒の差は気にならないという事で、結局は元々のやつで行く事にしたのでした。その時点では・・。
本番当日 at SuperDeluxe
さて、当日。夕方に会場である西麻布SuperDeluxeに訪れ、黙々とセッティング。普段のMerce Deathのセッティングに加え、目の前にラップトップ、そしてUstreamバージョンのWorld Jam Bandサイトにアクセス。すでに、数名のバンドメンバーが繋いでいる状態でした。と、ここまでは順調だったのですが、いざ音を出してみると遅延具合が半端じゃない。どういうわけだか最大で30秒程度遅れているようで、それはさすがに困ったという事で、急遽tokboxバージョンでテストをしてみる事に。いつも通りに数秒の遅れはあるけど、こちらの方が全然まし、という事で本番当日のリハの時点で予定を変更してtokboxバージョンで行う事にしたのでした。その時はほんといろいろテストしておいて良かったなと、心から思いましたw。いよいよ本番、今までで最大の人数でのJamに!
オープニングパーティも後半にさしかかり、いよいよ我々(会場にいるのは僕だけだけど)の出番。少し押し気味でスタンバイを始めると、すでに10人近くのメンバーがウィンドウに!その瞬間、なぜかほっとしたりしてw。そして演奏開始。
これがなんともテンパリましたw(カメラ前にドカッとヴォルヴィックを置いてしまうくらい!w)。なんと言っても、誰がどの音を出してるのかが全然わからない!僕は自分で演奏もしながら、メンバーが奏でている音の音量調節等もする事で、曲に抑揚や展開をつけようとしていたのですが、これがなかなかどうして思っているようにいかないわけです。多分出ている音自体は、悪く無い部分もあったかと思うのですが、割と同じような曲調がずっと続いてしまったんではないかなというところが反省点だったりします。
とまあ、いろいろと反省点はあったものの、思いつきで始めたこのバンドとしてのGIGを無事行う事ができた事自体が何よりも収穫でした。
ちなみに、最近はtokboxと同じような機能を持ったtinychatというwebサイトがあって、そのバージョンのサイトも作ったりしてみました(単に貼付けただけですが)。
tynychatの良いところは、tokboxのように強制参加では無いという事です。要は、自分はストリーミングしないでも、観る側として参加する事ができるんです。ある意味これは、僕が求めていた機能の完成系と言ってもいいでしょう。もうこうなってくると、単にこのwebツールを使っているだけとも言えますが、まあそれはそれでいいかなとw。唯一惜しむらくは、こちらもtokboxと同様日本語を弾くんですよね今のところ。これさえ直れば完璧だと思います。
という事で、連載第一回が 2月という事を考えると、かなりの時間がたっていて、世の中の状況も変わって来てはいるのですが、ソーシャルなつながりの中で音楽を楽しんで行く事に対する需要(口ロロのライブの盛り上がりようったら!)というのは、これからより一層増えていくと思うので、今できる一番面白い事は何か?というのをこれからもさらに考えていければと思います。
We are the WORLD JAM BAND!