BBS TOKYO [10×10]
BBS TOKYO [10×10]
原宿のキャットストリート沿いに佇むセレクトショップBBS(読:ビービーエス)。BBSでは年に数回のペースでアートプロジェクトとして店舗内で展示が行なわれている。その第6弾として、アート展「10x10」が2006年2月17日から4月13日の会期で開催された。この展示会でのテーマは新しいライフスタイルの提案としてARTを「買う」という行為を喚起するというもの。日本人クリエーター10人で各々が10点ずつのアートワークを出品し、10×10、つまり合計100点の作品で店内の壁は埋め尽くされていた。
今回、キュレーターを担当したBBSバイヤーの稲田さんに話を聞くことができた。
「10人のアーティストによる計100個のアートワーク。やはりこのボリュームでの展示は非常に評判が良いですね。路面からも見えますから通行する人々も興味を持ってくれるようで、実際店内に入ってくれたほどです。「買う」という姿勢に関しても、オープニング終了時点でほぼ売り切れたアーティストもいたほどですから。僕らの想像以上に売れた、という感じでしょうか。こういった小さな規模のエキシビジョンをいろいろなショップが開催し、シーンを盛り上げていくことができれば、もっと面白いでしょうね。またぜひやりたいと思います。」
日本ではポストカードは買って帰っても、実物の絵となるとなかなか手が伸びない。価格帯とクオリティのバランス、集客の幅を広げるアーティストのセレクトなど、様々な要素を組み合わせることで、参加したアーティスト、場所を提供するショップ、観に来たユーザーのそれぞれが満足できる結果を得る展示は非常に少ない。その中で、成功した数少ない事例ではないだろうか。
参加したアーティストの作品のごく一部。上段:(左)AIKO NAKAGAWA(右)OGI GRAPHICS 中段:(左)SENCE(右)RYO ONO 下段:(左)倉田ヒロ(右)MAKO
5人ずつに分かれた展示会のDM
オープニングの様子。少しでもARTに対する敷居の高さをなくせるする工夫として、実際の作成風景をスライド形式で店内で上映し、アーティストをより近く感じられる空間を目指した。(オープニング終了後も、この映像は使われていた。)
photo & text by snp