REVIEW: K-Spray
9月3日土曜日、ステンシルのライヴペイントショー「K-Spray International Stencil tour」が開催された。このツアーはステンシルの三大ヒーロー Logan Hicks (アメリカ)、SIXTEN (スウェーデン)、 Phibs (オーストラリア) たちが、東京を皮切りに香港、台湾、韓国、タイとアジア各国を回るもの。東京の舞台となった六本木Super-Deluxeではシンナーの心地よい香りが漂う中、目の前で繰り出される三者三様の神技にグラフィティギークスのテンションは上がりっぱなし。
幾重に重なるレイヤーで陰影を描ききる Logan の計算されつくした細やかさには、ペインターのSENSEくんも「ヤバとすぎだよね~。」と感心しきり。まじで職人芸の域(切子職人?)。かたや SIXTEN は、キャンバスにペンキをたらして大胆に表情を作り出し、Phibs も負けじとトライバルな紋様のステンシルとペインティングを即興で重ねてゆく。技法は同じでも、ここまでスタイルは多様なのだ!
ショー終了後には、興奮冷めやらぬオーディエンスがアーティストを捕まえて、ノートからケータイまでボムってもらっていた。瞬間的にイメージを複製するステンシルという技法、そのスピーディでパワフルなコミュニケーションは、そのまま颯爽と駆け巡るストリートカルチャーの光景なのだった。
Text & Photo by YOSH (GAFFLING TOKYO)