さて開催一日目、ですが、メインの展示やワークショップは土日に、カンファレンスは月、火曜に集中して開催される予定で、この日はライブプログラムのみ。コンサート、ライブパフォーマンスは毎晩開催されております。
街中ではビルボードやサイネージなど、いたるところでFuture Everythingのメインビジュアルを目にする。


Robert Henke: Lumière



ということで夜、ロバート・ヘンケによるコンサート「Lumière」を見に会場となるRNCM(The Royal Northern College of Music)へ。Transmedialeのクロージングライブとして上演してたんですが、見逃していたので個人的にとても楽しみにしていたプログラムの一つ。

Monolakeという名義での活動、そしてトラックメーカーの方々には馴染み深いソフト、Abelton Liveの生みの親として知られるコンポーザーのロバート・ヘンケ。最近では3台の高出力レーザーが描き出すパーターンを用いたオーディオビジュアルパフォーマンスが注目を集めていてい、世界各国で上演されており、今月初めには日本のUNITでも公演があった模様。今回のFuture Everythingでもその演目を披露。

Transmedialeの公演を見た友人から、レーザーの光が強すぎてつらいみたいなことを聞いて、実際公演がはじまって5分ぐらいで乗り物良いに非常に近い感覚の気分の悪さを覚え、それが終わるまで続いてたのだけど、おそらくそれはものすごい没入感からくるもので、1時間あっという間で、圧倒的な視覚体験だった。
レーザーの光の強さはプロジェクターの比ではないというぐらい明るくて、この一回の公演で視力が落ちるのではないかと心配になるレベル。実際どうなんでしょうか。

レザーによって生成されるビジュアルは、通常のプロジェクターを使ったオーディオ・ビジュアルパフォーマンスとは違う、新しい視覚体験を感じさせられたわけだが、そのポイントとなるのは光が圧倒的に強いということはもちろん、「フレームによるアニメーションではない」ということと「ピクセルがない」というところからくる、異常なまでのアニメーションの滑らかさではないかと感じた。

ハイレゾリューションなオーディオ・ビジュアルパフォーマンスを見た時に、どんなにハイスペックなプロジェクターを使ってても、目を凝らすとピクセルがどうしても見えて萎えてしまうみたいなことがよくあるんだけど、このパフォーマンスではピクセルが存在せず、目を凝らせば凝らすほど攻撃的なまでの強い光で目を侵される。それと、通常コンピュータで生成されるビジュアルは、最終的なアウトプットがラップトップあるいは外部モニタ、プロジェクターになってしまうので、強制的にピクセルというフォーマットに落とし込まれてしまうが、これは(おそらくですが)原理的には鏡の反射を使って線を生成してるので、フレームレートみたいな概念がない。(厳密にはコンピュータの処理速度からくるフレームレートみたいな概念で解釈できそうですが。)以上二点のポイントが「新しい」と感じさせる体験を生んでいるのではないかと個人的に感じたところであります。
あと、あたまからおしりまで同じテンションのバッキバキに強い光なのかと思っていたけど、実際は光の強さ幅がけっこうあって、その強さの具合を利用してレイヤーを表現したり工夫が随所に見られた。

パフォーマンス中、唐突にスモークがたかれたり、光がいきなり一時青くなったり、あと数字や「LOVE」、「CODE」といった文字が現れた時にちょっと「ん?」と違和感を感じたけど、そこはもちろんなんか意図があるんだと思う。

上の動画は公演が終了した後、アンコール的に5分ほど(たぶんカメラサービス的に)演奏してたとこ。照明でホールが明るくなってるのにも関わらずiPhoneのカメラではレーザーの光しか映らない。


Faktion Special: Mika Vainio 他



その後、Islington Millというアート・オーガナイゼーションのイベントスペースでPAN SONICのMika Vainioが出演するイベントが開催されててはしごしたんだけど、朝6時まで続くイベントで、どの出演者も出音がけっこうハードコア、ノイズ依りで、なかなかおもしろかったんだけど途中でつらくなって退散。その後、徒歩で一時間かけて滞在先へ帰宅。。