130416_kilo01

クラウド・ソーシングやユーザー参加型の映像プロジェクトはいろいろありますが、オランダのバンドLight Light’がリリースした新曲”Kilo”では単純に僕らが長年使っているマウスカーソルにフォーカス。

サイトを開くと数千のマウスカーソルが入り乱れており、「あたなのマウス位置を取得しています。我々の指示通りに振舞ってください。」と表示されます。

画面には映像とともに簡単な指示が上部に表示され、ほかのカーソルたちはそれに従ったり、自由に振舞っていきます。「緑のところにいるように!」「対戦相手を作って!」などなど。クレジットにはこのビデオは2時間前に生成されました、とあるのでこのサイトへ訪問した際のユーザーのカーソル位置が取得され、後にビデオが更新されるようです。

単純明快ながらマウス・カーソルというメタファーに感じる哀愁感と手法の斬新さが交錯するビデオに仕上がってます。
また見ていると同時に参加してる、というのもあってちょっと最初は戸惑ってしまいますね。

実際のビデオは以下ウェブサイトへアクセス!


楽曲はこちらだら購入できます。http://lightlight.bandcamp.com/track/kilo-2

このビデオを制作したのはLuna Maurer、Jonathan Puckey、Roel Woutersから成るオランドを拠点にするデザイン・スタジオMoniker

で、クラウド・ソーシング関連のプロジェクトで思い出したのが、
Aaron Koblinが手掛けた1コマ1コマユーザーがシーンを描いていく”The Johnny Cash Project“や、マイケル・ジャクソンへのトリビュートで永遠にムーンウオークする”Eternal Moonwalk“など面白いプロジェクトが沢山ありますが、
ひとつ、なかなか思い出せなかったのですが、このMonikerが手掛けた”More Is Less – One Frame Of Fame”でした。

http://oneframeoffame.com/

これはあるフレームの見本の写真があり、ユーザーがその構図を真似してウェブカムで撮影し、それをビデオの素材として使う、というもの。


ちなみにこのクラウド・ソーシングで使っているテクノロジーはサードパーティへのライセンシングもしてるらしい。
Monikerは他にもデザインやビデオなど幅広く手がけているようで面白そうなデザイン・スタジオ。

※追記:
Monikerは、あのカーソルを指さしてくれる写真が出てくる、PinterPointerも作ったところでした!これ秀逸!
http://www.pointerpointer.com/


また、クラウド・ソーシングやオープン・ソースで言えば、White Glove Trackingや話題のPerfume Global Siteもありますが、クラウドをソースとして使うのか、もしくはソースをクラウドへ提供するのか、という双方のアプローチのプロジェクトがありますね。この辺りは事例をまとめるのも面白いかもですね。

130416_kilo02

参考リンク:
http://www.theverge.com/2013/4/16/4229202/light-light-kilo-crowdsourced-music-video

技術的な詳細はCreative Applicationsにちょっと掲載されています。
http://www.creativeapplications.net/javascript-2/do-not-touch/
上のページにヒントがありますが、
ちょっとしたキュンとするメッセージがありました、もっと何かあるのかな…