今日こんなニュースがあった。
アーティストの長者番付、The 15 Richest Living Artists。
記事:芸術家の長者番付 1位はダミアン・ハースト、村上隆は6位
元ソース:The 15 Richest Living Artists

いわゆる『アート・マーケット』のこういった巨額のお金が動く世界があるのは聞いたことはある。また、ちょうどNYにいる藤高さんの2年前のジェフ・クーンズの記事を読んだりしていた。でもまあ向こう側の世界の話だなあと。

番付を見てみると、もはやお金自体が制作のメディアになっているダミアン・ハースト、120人ものスタッフを抱えもはや大企業を経営しているようなジェフ・クーンズ、日本からは村上隆さんが6位、ほかにも個人的にTateModernで昔巨大インスタレーションが見たことがあるAnish Kapoor、オペラシティーにあるあの人間彫刻のAntony Gormleyなどなど。

と思って順位を見ていたら、ん?David Choe?4位?あれ、彼って結構クレイジーなグラフィティーライターで、Upper Playgroundとかで展示してたよね。日本で捕まってしまって数ヶ月刑務所生活していたり。
いつの間にそんなにマーケットへ進出したんだろ、と思って調べてみたら海外でも話題になっているようでした。

実は、こちらも話題になっているFacebookのIPOに伴って、David Choeの所有していた株式が明るみに出た、その額が2億ドル相当になる、ということでした。
なぜ所有していたかというと、05年にFacebookの当時の役員で、映画でも話題になったSean Parkerの依頼でFacebookのオフィスの内装をペイントするギャラとして、現金と株式どちらかで提示されて、株式を選んだとのこと。ちなみに現金では6万ドル程度の提示だったという。当時のオフィスの写真は以下にvia NewYork Times

そんな流れで現代で最もリッチなグラフィティーライターになった、ということでした。

abc NEWSでテレビインタビューの最後に、
『お金の代わりにプライバシーが奪われた気分だね、そんな大金どう使うの?って聞かれるけど、何もないときからずっと好きなことをやってきた、そしてこれからもそうだろうけど、これからは多くの人に邪魔されそうだよ。』と。


これは最近、再度Facebookオフィスで制作してる際、ZUCK 1 aka マーク ザッカーバーグと絵を描いてる様子。



David Choeの若いころのやんちゃぶりがわかるビデオ。


Jim Wilson/The New York Times via NewYork Times

05年当時のFacebookオフィス、後ろに見えるのがDavid Choeの壁画 。
左から、Mark Zuckerberg、 Dustin Moskovitz、Sean Parker。

http://www.youtube.com/watch?v=xPdAiQEWi8Y
Embed出来なかったので、こちらがabc NEWS内でのこの件についての放送。


話は変わりますが、
『お金自体が制作のメディアになっているダミアン・ハースト』と書きましたが、
これは、面白おかしく的確なビデオをアップしてるHennesyYoungmanのこのクリップの最後のフレーズからの引用です。

アートに関するビデオをアップしてるYoutuberで、この回はダミアン・ハーストについて。
最後にある、ダミアン・ハースト本人の音声の引用がイギリス英語で聞き取りにくいので英語を一応書いてみます。
“As an Artist you try always to make work from what surrounds you.
And you know, money was around me. And then I thought, What could I do while this money is here that I won’t be able to do?”





参考・参照記事:
http://www.freshnessmag.com/2012/02/02/david-choe-facebook-shares-value-around-200-million/

http://www.nytimes.com/2012/02/02/technology/for-founders-to-decorators-facebook-riches.html?_r=2&pagewanted=1&hpw