APMT6 – CONFERENCE レポート
4月30日に開催したCBCNET主催のイベント『APMT6』。
すっかり時間が経ってしまいましたが、ドキュメントムービーを制作したので、ブログで簡単に写真とともに振り返ってみたいと思います。
今回は昼にカンファレンス、夜は別会場でオーディオビジュアルのイベントをオールナイトで開催しました。
震災後、イベントはすっかり自粛ムードだったので、ウェブ以外での前告知はほとんどなく、開催もギリギリでしたが、昼は400名、夜は450名、述べ900名ほどの来場があり、みなさんのサポートにより無事開催することが出来ました。
今回で6回目の開催となったAPMTですが、今までのものよりさらに雑多な内容となったので、ザザッと振り返ってみたいと思います。
プレゼンテーションの内容については以下のブログに素晴らしいまとめがありますのでそちらをどうぞ!
4mimimizuさんのイラストレポートにはびっくり!ありがとうございました!
・APMT6 – CONFERENCE & NIGHT. REPORT
http://4mimimizu.net/archives/637
・white-screen
http://white-screen.jp/?p=5389
写真はこちらに
ネット上のをあつめたもの:http://apmt6.tumblr.com/
flickr http://www.flickr.com/photos/cbcnet/sets/72157626902616823/detail/
今回はオープニング映像をTYMOTEに依頼。時間がないなか、こんなかっちょいいムービーを作ってくれました。
今回会場として使ったのは昨年11月に渋谷にできた「さくらホール」。収容人数が700名と今までの会場で一番大きかったです。
モデレーターは「思い出横丁情報科学芸術アカデミー(谷口暁彦+渡邉朋也)」
最初は「インターネット・リアリティ」というテーマのもと3組が登壇。今回、初めてそれぞれにテーマ設定をしました。うまくいった部分とそうでない部分があったので、この辺りは今後の検討事項かなと。
最初の登壇者は江渡さん。90年代からインターネットを使った作品などをリリースしていて、一方的にずっと知っていて、今回をきっかけにお会いすることができました。
打ち合わせ時に話していたのは、sensoriumやWebHopperなどの初期のインターネット作品から、現代のinstagramまで、を30分でザザッと走り抜けてみる、というものだったのですが、まさにインターネットを使った表現や仕組みの変化を感じられる内容に。
続いて、エキソニモ。
「JPGとGIF,どっちが硬いか?」という質問から「ネットの質感」というテーマでプレゼンが進行。僕らもこのあたりのテーマは良く感じるところで、インターネット・リアリティの感覚を作品に落としこんできたエキソニモならではのプレゼンテーションに。
最後にハンマーでマウスを破壊して、Macによるライブパフォーマンスを。
続いては、第一回目のAPMTにも出ていただいたセミトランスペアレント・デザイン。
上の写真見ても、なんなのか良くわからないと思います。おそらくその場にいたお客さんも何が起きてるのか「え?」みたいな感じでした。僕ら自身も(笑)
これは実は直前で決まったもので、セミトラさんの提案で、セミトラらしさを表現するために今回出演していただいた「でんぱ組inc.」にアバター的な役割をお願いできないか、というものでした。
ディアスタージを拠点に活動する「でんぱ組.inc」も準備もほとんど出来ないなか、素晴らしいパフォーマンスをしてもらえました。
彼女たちが着ているTシャツや背景のビジュアル、ステージ前面に置いてあるLEDなどはセミトラ演出、LEDを制御するためのセミトラボックスも。
あ、tatsくんによるこんなポストも。
最後はクロストーク。インターネット・リアリティに関していろいろトピックがでました。これはまた別のイベントでもやりたいですね。
続いて第二部。
第二部のテーマは「コマーシャルとアート」、スピーカーは齋藤精一さん(Rhizomatiks)と伊藤直樹さん。
テクノロジーを使ったクリエイティブにおいて、このお二人は今の日本で一番前線を走っている方たちでしょう。
ご存知の通り、伊藤さんは先日新たなチーム「PARTY」を設立。APMTの時はこの話は出ませんでしたが、こういう新たな組織や体制をつくっていくという背景にはいろいろあるのを感じることができました。
ライゾマも、最近は注目を浴びるキャンペーンや独自プロジェクトなどで積極的な活動をしており、僕らも大好きな制作会社のひとつ。齋藤さん自身がアーティストでもあったことや、4nchor5 la6のことなど、制作の現場の空気感が伝わってくるプレゼンテーションでした。
肝心のテーマであった「コマーシャルとアート」というわかりやすい設定をもう少し突っ込んでいきたかった反省点はありますが、このお二人の今後の活動からそれを読み解く作品が今年来年とたくさん出てくることでしょう。
最後のセッションは「メディアと表現」、スピーカーはあたらしいBCCKSのリリースも近い松本弦人さんと、アーティストのクワクボリョウタさん。
クワクボさんはイベント前日に帰国するタイトなスケジュールの中参加いただけました。
松本弦人さんは現在BCCKSをやっているので知られていますが、90年代からその時代に合わせたメディアを使ったプロジェクトを多数手がけていました。フロッケ展とか。
本業はグラフィックデザイナーの弦人さんがどういった肌感覚でBCCKSに取り組んでいるのか、というのが伝わってきました。あたらしいBCCKSに関してはこちらの「あたらしいBCCKSの全貌」にまとめられています。
最後のまとめのテキストはなかなか読み応えがあります。
クワクボさんは昨年発表した「10番目の感傷(点・線・面)」が大きな反響を得て、海外でも多数展示しています。
プレゼンテーションは学生時代の作品まで紹介してくれて、制作するものの変化と変わらないモノの流れが見られました。
変化するメディアやそれに合わせたテクノロジーがあるなか、両者にはそのメディアに合わせつつ、表現の本質をうまく付随させる独特なセンスを感じることが出来ました。
そして、第二部と第三部に行われたのが立川志の吉による「コンテンポラリー落語」。
長谷川踏太さん作の「コンテンポラリー落語」を落語立川流 立川志の吉が演じるというもの。
昨年VACANTで開催され、とても面白かったので、今回多くの人に見て欲しいためお願いしました。ちょうど踏太さんも日本に帰国するタイミングだったので、トークも少しできたのが良かったです。
普段とは違った客層だったようですが、みんな楽しめたようで出演していただけてほんと嬉しかったです。





そんなてんこ盛りの内容でカンファレンスは無事終了。
最後に、毎回APMTは僕ら周りの友人たちと一緒に作り上げているイベントで、今回は落語やライブなどもあり大変でした。それでもスムーズに進行できたのは手伝ってくれたスタッフのおかげで、ほんとにほんとお世話になりました!
また、協賛各社、ご協力いただいた方々、そして来場いただいたみなさん、ありがとうございました!
と、カンファレンスが終わった後、APMT6夜の部へ。レポも続きます。



APMT CONFERENCE
日時:4月30日(土)
時間:開場:12:00 開演:12:45 終了:20:30
場所:渋谷区文化総合センター大和田 : さくらホール (人数:500名)
スピーカー:
伊藤直樹 / exonemo / 江渡浩一郎 / クワクボリョウタ
斎藤精一 ( rhizomatiks ) / Semitransparent Design / 松本弦人
(※順不同 – スケジュールはウェブサイトを御覧ください)
– コンテンポラリー落語(立川志の吉、長谷川踏太)
モデレーター:思い出横丁情報科学芸術アカデミー(谷口暁彦+渡邉朋也)
SPONSOR:
アドビシステムズ株式会社
リクルート株式会社
株式会社paperboy&co.
SPECIAL SUPPORTER:Mozilla Japan
SPECIAL THANKS : WWW, TYMOTE
主催:CBCNET (株式会社グランドベース)
APMT NIGHT 企画/運営:Bridge
Photo by Shinpei Yamamori (GB inc.)
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