アルス・エレクトロニカ2010 レポート3
さて、レポート3。(前回のレポートはこちらから)
同じく展示作品を簡単にご紹介。
パンフレットをめくりながら作品を見返すと、意外と違う場所で同じテーマの作品が展示されていたことに気付く。
以下は、”Overtures”というテーマでARSが長期的に取り組んでいるR&Dプロジェクト関連。
高いところに設置されたパスケットゴール、”Never Ever” by Benjamin Bergmann
音と水によるビジュアライズ、”EARTH” by Finnbogi Petursson
会場中庭の広場ではパフォーマンスなども展開されました。
以下の作品はちょっとパンフレット見ても名前がわかりませんでした。
頭の上に石を載せたおじさん。このあと洋服を脱ぎ出し転がりはじめました。
ホームレス風のロボット。
人をかきわけて進むのですが、見物客が多数。おそらく現代的な事象への批評的な作品。
ドイツやアイルランドの学生によるインターフェイス研究の展示もありました。
以下は自分が巨人目線になったらどうなるか、というデモ。実際は進化版のデバイスを体験できました。
灰皿をシーケンサー的なデバイスとした作品。
この他にも20作品近く学生の展示も。
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工場の大きな会場を利用した作品もいくつか。
何も展示はされていない空間の各所に小さなスピーカーが設定されており、環境音楽的なインスタレーション。
ロボット関係も一つのテーマで、ASIMOの実演ライブがアルスセンターにて毎日開催されてました。
日本メディア芸術祭からの出展で「ROBOT-ISM」。日本人なら誰もが知っているアニメなどで登場するロボットを紹介。
またライブや時間限定のインスタレーションなども多数あり、ちゃんと調べてないと見過ごしたり、逆に偶然立ち会えるものもあったり。
天井がとても高い空間でのライブ。アンビエイント的な音響ライブ。空間をうまく利用した心地良いライブがいくつかあった。
夜のイベントも毎日ありました。
日本からJamapurとGenki Itoによるライブも。
日本からのアーティストも多く、以下は神戸大学からMinoru Fujimotoによる「Lighting Choreographer」。LEDを埋め込んだ衣装でダンスをするパフォーマンス。多くの人が毎回集まっていた。これらはFutureFactoryエリアで展示されていた。
日本でも話題になっている、大阪大学の教示でもある石黒 浩氏による「Telenoid」も常に混んでいて、注目を集めていました。
(参考URL: 知能ロボット学研究室(石黒研究室)
そして、ゴールデンニカ(アルスのグランプリ)を受賞した作品のライブ、インスタレーションも興味深かったです。
Michel Décosterd, André Décosterd (CH) / Cod.Act
「Cycloïd-E」
実験的なサウンドインスタレーションを多数制作している彼らの作品は素晴らしかった。
ストイックな様相の作家でした(奥に写ってるのが彼ら)。兄弟らしいです。
アップしていいのかわかりませんが、映像は以下。
これはかっこよかった。
展示やライブもたくさんあるのですが、カンファレンスもあります。
ゴールデンニカ受賞者のカテゴリーごとのトークや特定のテーマ設定をされたトークなどもたくさんあります。
面白い内容なんですが、これらはお客さんも少なく、100名ぐらいのこじんまりした雰囲気で開催されてました。
以下は、INTERACTIVE ART部門での受賞者のトーク。司会は審査員であったART-COMのYussi。
全てのトークに通じていたのが20〜30分のプレゼンを3,4本、そのあとディスカッション、質疑応答という流れでした。
インタラクティブ部門ではUVAのChorusも受賞していたことをここで気付きました。
展示は無かったので、予算の問題もいろいろあるんだろうなーっと。見てみたかった。
同じくゴールデンニカを受賞した「EyeWriter」。僕らも仲のよい彼らが受賞してとても嬉しかった。
ただこちらも予算の都合か展示自体はサックリ。
終盤にEyeWriter2.0のデモを会場で行っていました。詳しくは聞けなかったのですが、2.0では眼鏡も無く大幅なバージョンアップ。
(おーよく見るとマックにCBCNETのステッカーが!伊藤さんありがとうございます!)
Digital Musics&Sound Art部門で受賞したRYOICHI KUROKAWA氏による作品。
終盤にあったライブが圧巻。
最後に素晴らしいライブを見れて満足。以下は展示の写真。
ライブでは3画面。
さて、これでもまだ1/4ぐらいの作品紹介です。
次は番外編的な内容で他に面白かった内容を。
続く。
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