先週の木曜日、2011年11月3日に文学フリマがありました。
たくさんのサークルがそれぞれブースを出して、詩、小説、批評などなど自分たちが文学と信じる作品を発表し合う即売会で、コミケの文学バージョンといった感じのイベントです。 いわゆるZineともまた少し違った雰囲気の作品があつまるので、その会場の様子とあわせて、僕が買ったものを一部ご紹介します。
( ブログの方向性が定まらないので、今回はイベントレポートしてみます。 )


会場は東京モノレールの「流通センター駅」前、秋葉原→京急蒲田→流通センターと徐々にスケールアップしてきています。個人的には京急蒲田の頃の雰囲気が好きでした。流通センター付近に飲み屋はあるのだろうか。

立ち読みコーナー。文学作品はパッと見て欲しいかどうか判断がつきにくいので、全ブースのサンプルを立ち読みできるコーナーがあります。

文フリのカタログ:来場者全員に無料で配布されるもので、出展ブースの名前・ジャンル・コメントなどが一覧できる。これをヒントに目的のブースを探すこともできます。

買ったもの1「SHIBARAKU」:文芸誌 界遊さんのブースに今回置かれていたのは、SHIBARAKU という文藝雑誌。これはもともとiPad版からはじまったマガジンで、今回は紙の本に実体化されて販売されていました。電子書籍ブームのコースを逆走している感じですが、やっぱり紙だと紙としての魅力もでて、印象も変わります。

買ったもの2「歩きながら考える 6」:中沢新一 × 坂口恭平の対談 “ 国・お金・土地 世界の新たな「価値」を目指して ” から宮沢賢治の “農民芸術概論綱要” まで、複雑で今らしい情報をきちんと特集されていました。内容、デザインともに非常に完成度の高い一冊。

買ったもの3「雑誌 甘噛み」:さやわか × 矢野利裕 対談 “ ガールズポップのゆくえ〜ディーヴァとは何だったのか〜” や “ギャルとギャル男の文化人類学” の著者 荒井悠輔氏へのインタビューなど。ネットとは無関係そうなところにも、確実にネットは影響してきているとうことに、はっとさせられる内容でした。

買ったもの4「恋と童貞」:まだ読めていないのですが、AR3兄弟の長男 川田さんの小説が掲載されているとのこと。

買ったもの5「NAMAE Vol.4」:友人に教えてもらって購入。こちらもまだちゃんと読めていませんが、小池陸氏の “アイドルと狂気” など、おもしろそう。

買ったもの6「VOY!」:音のジャラジャラ鳴るボールをつかっておこなうサッカー、ブラインドサッカーの観戦記。パラリンピックも( 目隠しをすれば )健常者が出場できる、数すくない競技。最近、EyeWriterというツールを通して、ツールと使うひとの関係について考える事があったので、どこか通ずるものを感じて買ってみました。

買ったもの7「秘密の処方箋」:本ではなのですが、僕の文フリの先輩である河村塔王氏による、言葉を医療用カプセルに封じ込めた作品。1粒100円で多分実際に飲むことも可。




ちなみに、僕の所属している cooked.jp も文フリにサークル参加しています。今回は新作は用意できなかったのですが、前回、春の文フリでは、9人の処女小説家が書いた処女作の販売会する「京急蒲田処女小説文藝大賞」をやりました。来春には、こちらも続編があるかも…。ということで、一度足を運んでみてはいかがでしょうかー。