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RjDj Sprint Tokyo Report

October 12, 2009 7:37 PM

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APMT:WEEKサブイベント、BODY HACKに次ぐ二つ目のワークショップとして、TokyoMaxUsersGroupと有志数名によって企画/開催された「RjDj Sprint Tokyo」。参加費無料にて、9月10、11日と2日間に渡って行われたこのワークショップ、見学を含めると参加者の人数は40名近くにのぼったのだが、終止緩やかなムードで進行し、プログラムのスキルがない人にもオープンで楽しめる内容であった。

しかし、そもそもRjDjとは何か、どのような内容のワークショップだったのかを、当日の様子を交えながら振り返ることにしよう。


RjDj http://rjdj.me/
Sprint Tokyo http://tokyomax.jp/rjdj/
Text by Takahiro Yamaguchi
Photo by TMUG



RjDjとは?
RjDjはリアクティブミュージック(何かしらのユーザーのアクションによって反応、呼応し形成される音楽)のプラットフォームであり、現在はiPhone / iPod touchのソフトウェアとして、世界中で普及している。周囲の環境音をマイクで取り込み、さらにiPhone / iPod touchに内蔵されている様々なセンサーを駆使することによって、外部環境に反応する、インタラクティブな音楽を生成するソフトウェアだ。リリースされた当初から、日本のwebや書籍で度々取り上げられていたので、既に知っている人も多いはず。

RjDjのことをよく知らない人は、下の動画をまず見て欲しい

First contact with RjDj

iPhoneを傾けたり振ったり、タッチすることで、人のしゃべる声や環境音、あるいは既存の音楽が、リズムをもったり多様に変化するのがわかっただろうか?
この多様に変化する音の、"変化のさせ方"にあたる「シーン」と呼ばれる、RjDj用のソフトを自分で作ってしまおうというのが今回のワークショップの目的。

RjDjチームはこのように、世界各地で「Sprint」と称したシーン作成ワークショップを開催し、リアクティブミュージックの布教に努めているのだ。


Day1 - レクチャー&シーン実制作
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まずはじめに、レクチャーに関するプリントが配られ、リアクティブミュージックの説明やRjDjの成り立ち、そしてRjDjは今後どのように発展していくかのについてのレクチャーが行われた。そこでは、もうじきGoogle Phone等のプラットフォームであるAndroidバージョンもリリースされることを明らかに。
さらに最近、より音楽的要素の強いシーンを集めたパッケージ"Kids on DSP"のデモも行った。


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2日間に渡るワークショップの講師を務めたのがドイツから来日したFrank Barknecht。彼は以降で解説する、RjDjのシーンを作るためのプログラミング言語/環境であるPuredataのスペシャリストである。


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会場の様子。午前中からのワークショップにも関わらず、多くの人が遅刻せず出席。


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お昼休憩をはさんだ後、実際のシーン制作方法についての解説にうつった。

さて、RjDjシーン、即ちソフトの開発と聞いて、敷居の高い、高度な技術を要する作業だとイメージする人も少なくないと思うが、実際にはそうではない。

RjDjのサイトでは「RjDj ComposerPack」という、とても親切に設計された、シーン開発者のためのパッケージが用意されており、そのパッケージをベースに開発を進めるのだ。

さらに、シーン開発はグラフィカルなプログラミング環境であり、Max/MSPととても良く似たインターフェイスで知られるPuredata(Pd)でプログラムを作成する。Pdは無償のソフトウェア/プログラミング環境で、プログラミングの知識がない初心者でも、比較的に容易にプログラムを組むことができる。

実際に、ワークショップ参加者でプログラミングの経験がない人も数名いたのだが、最終的にはなんとかオリジナルシーンを持参のiPhoneにインストールし、見事に自作シーンを発表するまでに至った。

具体的なシーン作成手順は、参加者のブログによくまとまっているので、興味のある方はコチラを参考にしてほしい。
- how2RjDj 1 - μ memo
- how2RjDj 2 - μ memo


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一通り、シーン作成からiPhoneに自作シーンをインストールするところまで解説し、次はPdの基本的な操作方法、プログラムの組み方の説明に入る。Pd経験者は各自のシーン作りに取りかかり、ビギナーの人は引き続きレクチャーを聞くという形式に。

と、そうこうしているうちに1日目は終了。


Day2 - シーン実制作&シーン発表会
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二日目は朝から各自実制作。参加者から簡単な質問があればスタッフが対応し、それ以外の高度な質問や、重要なトピックはフランクが適宜ピックアップしマイクを使って手を動かしながら解説。

上の写真は、iPhoneに内蔵されている過速度センサーを使えるようにするには、Pdではどのように実装するかを解説しているところ。ComposersPackに同胞されているシーン作成のためのPdライブラリが非常に充実していて、とても簡単にプログラムすることができる。


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シーケンサーの機能を持った便利なライブラリの中身をチラッと。内部はこのように複雑になっている。


そうして、ワークショップもいよいよ終盤に差しかかり、最後に成果物の発表会を行うことに。
完成にまで至らなかった者もいるが、最終的にシーンの共有の場として設けたTumblrには20個ものシーンがアップロードされた。

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プレゼンテーションの様子。ユーモア溢れる一発アイデア系のものから、かなり音楽的なもの、驚くほどクオリティの高いものまで、数々のシーンが発表され、大いに盛り上がりをみせた。

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シーン1つ1つに、丁寧にコメントするフランク。


全てのプレゼンテーションが終了し、フランクが選んだ優秀作品の表彰を終え、RjDj Sprint Tokyoは無事終了。

多くの人に参加してもらいたいという思いから、出来る限り敷居を下げた参加条件での開催となった同ワークショップだったが、終わってみれば大きなトラブルもなく、終止和やかな空気で進行し、受講者、講師、スタッフのコミュニケーションも多く見られた。

リアクティブミュージックの素晴らしさを体感し、そのノウハウを学ぶことができたのはもちろん良いことだが、それと同様に参加者同士の交流の場となり、皆で1つのイベントを作り上げた事もワークショップを開催し、参加する意義があると大いに感じた2日間であった。


ワークショップ参加者によって作成されたシーンは以下からダウンロードできます。
お手元のiPhoneにRjDjをインストールされている方は是非お試し下さい!
http://rjdjtokyo.tumblr.com/
また、まだRjDjを未体験の方はこちらよりダウンロードできます。(iTunesが起動します。)
http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewSoftware?id=290626964


最後に、ワークショップに参加してくれた皆さん、スタッフの皆さん、そしてフランク、どうもありがとうございました!
Tank you Frank!!

Detail

RjDj Sprint Tokyo
http://tokyomax.jp/rjdj/
■日時 2009年9月10 - 11日 11:00~19:00
■会場 東京藝術大学芸術情報センター

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