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rtr exhibiton

February 22, 2005 10:54 PM
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rtrを初めて手にしたのは原宿にあるカフェで飯を食っていたときであった。日頃からフリーペーパーコーナーを見る習慣はあったのだが、そのほとんどはあまり印象に残らない。なんというか平面的でパワーを感じない。フリーである意味が全然伝わってこないものが多い。大手企業がチラチラするのは目障りなのだ。
そんな中「rtr」は何かが違った。モノクロ、変形ということもあるのだが文字が少なかったり、掲載アーティストも知らない人が多い。でも学生ノリで作ったフリーペーパーにも見えない。何かパワーを感じた。決してこれは捨てられない、そんな雰囲気が出ていた。そしていつものように向こう側にいる人に興味をいただいた。
ウェブを通じて、エキジビションを中目黒DEPOTでやるとのことで早速連絡を取り、見に行くことに。過去の作品がずらりと並び、非常に魅力的な展示だった。rtrを主宰している山森さんが自分より年下ということにもびっくりしたが同時になんかうれしかったのもある。彼の話を聞き、同世代として共感できる部分も多かった。「ブームではなく、ムーブメントにならないと」。フリーペーパーというのは当然お金がかかる、そこは大きな決意の証でもある。「フリー」というのがまったく意味を成していない昨今、こういうメディアを簡単に消費してはならないと感じた。

SHORT INTERVIEW

Q:rtrはどういうコンセプトで作られてるのですか?
SY:今若いデザイナー・アーティストが発表できる場って限られているじゃないですか。企業絡み展示にしても若手には目を向けられてない。デザインを自分もやっていてわかるんですけど、やっぱり発表できる場が少ない。まずは就職して、それで・・・、みたいな。
だから僕たちなりにインディペデントでやりたい感じにアートを提案できればと思い始めたんです。

Q:最初の号は出たのは?
SY:2003年の11月ですね。1年ちょっと前です。最初は企画をあまり考えてなくて、投げっぱなしのメディアという感じでした。でも一回で終わっては意味がなくて、継続してやっていかないとメディアとしての価値がないかなと。
最初は8ページだったんですが、やっぱりボリュームが少なくて、ブラッシュアップして2号目からこの形になったんです。それからいろんな方に見てもらって意見を聞いて、もう少しこうしたほうがいいとか、いろいろアドバイスをもらったりしましたね。アーティストも固定せずいろんな方に参加してもらっています。セレクションはウェブとかで面白いことをしている人とかに直接メールとか電話でアプローチしたりしました。
それで4号目を出す時期にちょうどここのギャラリー(DEPOT)の空きがでてタイミングが合ったのでエキジビションをやらしてもらったんです。

Q:今後はどういう方向に向かって行こうと?
SY:ちょうどこの号で一度区切って考え直そうかなと思っています。モノクロの版型っていうスタイルではメディアとしての欠点もあると思うんですけど、そこをカバーしつつより新しい提案とかできればなと。商業ベースではないのですがどうしても広告とかもモノクロだと難しい部分とかもあるんですよね。
また上の世代からは若いってのとモノクロっていうので注目されているのもあって、そういうのもカバーしていきたいなって思いますね。編集も一環して自分だけでやってるんですけどやっぱり似てきちゃう部分があって、もっと幅を広げたいなと。

Q:グラフィックデザイナーと編集側だったらどっちになるんですか?
SY:スタンス的には編集側にいて、クリエーターの立場をわかって編集をやっていきたいっていうのはありますね。そうやれば出てくるも違うと思いますし、ブームで終わるんじゃなくてムーブメントにならないと。そういうプラットフォームみたいなものの一角になれればいいんですけどね。
また確立するためにビジネス面も考えなくてはいけないし、よりよく変わるため以外のことも考えなくてはいけないってのもあります。
自分は一歩引いて見るのがすきで、誰がこれをやったほうがいいとか、この人のイラストレーションをあれに使おうとか。自分時出せないけどこの人だったらハマるみたいに考えることが多いですね。より面白くなって広がりもそのほうがでると思うんですよね。

posted by Y.Kurita






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PROFILE

山森 晋平
1982年生まれ。編集者、グラフィックデザイナー。 rtr編集人。デザイン事務所「k.w.p.s」を退社後、アートディレクター大箭亮二主宰の「Z&Z」に入社。Z&Z在籍時の2003年春よりRestaurant journal(現rtr)の発行を開始し、今に至る。紙媒体を中心に、WWW分野でも活動の場を広げている。 主な仕事にHONDAオフィシャルグッズショップ「link」(k.w.p.s在籍時)、大箭亮二のアートディレクションによるJUDE「Highway Child」~「Silvester & Johnny K」、LOSALIOS「The end of the beauty」~「AURORA MAD TURN」エレファントカシマシ「CLIPS3」~「扉」のジャケット/パッケージデザイン、広告及び各ツアーグッズの制作などがある。

井上 仁平
1982年生まれ。デザイナー。 ギャラリー「DEPOT(デポ)」非常勤。中目黒を拠点にデザイン、音楽、その他など多岐にわたり活動中。本誌のエディター及び、コントリビューターとして創刊号より参加している。 今回のCBC-NETのカバービジュアルも担当している。(近日アップ予定)


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Interview with Shinpei Yamamori
http://www.rtrj.com/

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