URL : suzukishin.jp
制作 : Bluemark ( Saito & Co. )
制作年 : 2008年








本年のブログの更新、やっと一回目。。今年も宜しくお願いします!

今回は写真家 鈴木心氏のウェブサイトです。ギコい (技巧的な) 部分を取り上げるシリーズ第3回目にして発の日本のサイト。一見すると、デフォルト感の強くてどこがデザインされているのか分りにくいウェブなのかもしれませんが、鈴木氏が撮影した膨大な数の写真を管理するために、凄く正しい設計がされている面白いサイトです。面白すぎて本当は3回くらいに分けたいのですが、新春なので1エントリーにまとめました。




アーカイブページ

まず、不思議なUIなのがアーカイブページへのリンクです。
ブログやポートフォリオサイトの多くは「インデックス」、「アーカイブ」、「個別」の大きく分けて3種類のページから出きていますが、このサイトでは「アーカイブ」のまとめ方が面白くて、画像の撮影された時間の表示がそのままアーカイブへのリンクとなっていて、つまり「Dec 17 2011 21:09」という表示は、そのまま「月別 日別 年別 時分別」アーカイブへのリンクとして機能します。たぶん、これはサイトの画像量がすごく多いことと、連写された作品もあるため、「“分”別( 個別 )アーカイブ」といった細かい分け方もできるようにしてあるのだろうと思われます。




j・k、リサイズ

そして、画像のリサイズも面白い。indexページでは画面一杯に画像が表示され、リサイズしても画面に追従して拡大されます。これが、“j”で進む・“k”で戻る、2つのキーショートカットといいバランスで機能していて、j・kを押しているだけで次々と画像を見ることができます。マウスを使った場合でも、画像サイズが変わったとしても、画面がスクロールしたとしても、メニューの位置は移動しないので、連続してクリックすることが出きます。この配置の仕方もとてもギコいです。
( ※ もちろん画面の遷移連動して、ちゃんとURL書きかわる。 )




CMSとしてのFlickr

なにより、かっこいいのがCMSとしてのFlickrの使い方で、年別などアーカイブページでは75×75の正方サムネールを使用していますが、これはFlickrが提供するサムネールサイズそのままなんですよね。Flickrは画像をリサイズも綺麗にしてくれるようなので、画像は基本的にFlickrが提供しているサイズのものをそのまま使い、ウェブサイトは表示とアーカイブ閲覧の機能に徹する姿勢も渋い。
おそらく鈴木氏がFlickrへ画像を投稿すれば、そのままこのウェブサイトも更新されるような仕組みになっているのかと思います。WordPressなどを用いて、更新してもらうような場合、もちろん楽は楽なのですが、カスタムしすぎると更新がおっくうになってしまって、サイトが続かないこともありますので、写真家のサイトでこういった思い切った方法を取るのは素敵ですね。




ちなみに、 BRUTUS BRUETUSの記事で見つけたのですが、このサイト以前に鈴木心さんの写真に対する考えも面白いです。

デジタルカメラで撮影した画像をウェブサイトにアップロードし、3000枚以上の蓄積となったウェブサイトをBluemarkがリニューアル、サイト上の画像はすべて無料でダウンロード、二次使用が可能。

そして、作家らしさをそのままウェブにしたような、ご本人のサイト。ここまで丁寧に仕上げてあるのはさすがの Saito & Co. ですね。

ちなみに鈴木さん・斎藤さんタッグ ( + 服部円氏 ) が手掛けるサイトとしては ilove.cat などもあります。こちらも見ていて癒やされますよ。