ロングライフというテーマのもと、あらゆる生活用品のデザインとその消費の形を提案している「D&DEPARTMENT PROJECT」が日本の伝統的工芸品に焦点を当てた展覧会「NIPPON VISION EXHIBITION」のフォト・レポート。
「NIPPON VISION」はカリモク60などでも有名な工業製品の原点商品を集めてブランド化した「60VISION」の次に展開されているプロジェクトで日本の伝統的工芸品を現実的な売り場やターゲットに向けた新しいブランド。
テーブルには各都道府県別に商品が並んでいる。その種類は幅広くお箸や包丁からマッチや軍手など日本中から取り寄せられた商品、120点ほどが並んでいた。
どれも日本伝統の美しさがある品ばかり、そしてその価格帯が非常に手頃であるのも今回のテーマだろう。
大阪府「ブリキバケツ」・「ブリキタライ」
福井県「おいしいキッチン包丁」・「ナイフスタンド」
手前:長崎県 奥:長崎県「伊万里調味料入れ・土瓶・湯呑み、有田飯碗、水玉急須・湯呑み」
手前:鳥取県 奥:広島県
『NIPPON VISIONはデザインを販売する私たちが考えた、「ジャパンブランドの売り方のデザイン」です。』とパンフレットに書いてあるが、それが感じ取れる丁寧な展示であった。
今後は全国250カ所のデザイン雑貨店での販売を視野にいれ、D&DEPARTMENT的な視点で選び、その買い取り、メンテナンスにも重点を置いたリアルなジャパンブランドとして展開していく。そして将来的には、47都道府県に1カ所づつ、こうした「意志のある売り場」を展開し、次の世代に伝えていく場所を作ろうとしているD&DEPARTMENTに今後も注目していきたい。
なお、この展示会・販売会は今月末から大阪店で、来月は札幌店でも開催される予定となっている。
Photo & Text by Yosuke Kurita