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ギンザ・グラフィック・ギャラリーにて、セミトランスペアレント・デザインによる個展「退屈」が10月3日より開催される。

セミトランスペアレント・デザインは2003年より活動開始するデザイナー/デバイスデベロッパー/プログラマーからなるデザインチーム。黎明期よりネットとリアルを連動するような独自のデザイン手法を確立し多くのウェブ広告を制作してきた。

そんなメディアとテクノロジーを駆使する彼らによる今回の展覧会のタイトルは
「退屈」。

ビジュアル、プログラム、ネットワーク技術を駆使して、ウェブ、インスタレーション、写真、映像など、メディアの領域を問わずに活動を続けるセミトラだが、ここ数年、それまでの活動を土台にグラフィックデザインへのアプローチを図るという、独自のポジションを形成しつつある。

本展は、これまで手がけてきたさまざまなメディアの仕事を一堂に紹介する、セミトラ・アーカイブ展の様相となる。ただし、すでに発表された形をそのまま展示するわけではなく、メディアを替えて提示される予定だ。
また展覧会にあわせて、ggg Books -112『セミトランスペアレント・デザイン(世界のグラフィックデザイン112)』が出版される。

果たして、どんな展示となるのだろうか、乞うご期待!
10月16日にはギャラリートークも予定されている。

ものを作るという行為は本来「退屈」を減らす行為だ。目の前の美しさに目を奪われれば、退屈は失われていく。しかし、美しさを目前にしながらも退屈を感じてしまう、そんな二重化された感性を持つことによって、構造的に表(スクリーン)と裏(ソースコード/データ)から成り立っているデジタルな世界から現れて来た彼らが、本当に美だと感じているものに近づくことができるのではないか。「退屈」… 大抵ネガティブに使われるこの言葉。現代社会において「負け」に分類されるであろう状態。このザワつく言葉を選んできた辺りに、セミトラの隠された狙いが見え隠れする。そしていま、セミトラは表と裏、退屈と充実、洗練と脱臼のような相反するものが、良い具合に融合し始めているのではないだろうか。そして僕は、この先に始まるセミトラの新しいフェーズがとても気になるし、本展がその礎になるであろうと予感し、期待をしている。

千房けん輔(エキソニモ/IDPW)

via http://www.semitransparentdesign.com/ggg




グラフィックデザインとWebデザインをつなぐ『セミトラ展』レポート (2011)
Semitra Exhibition 「tFont/fTime」 : Report (2009)


Information

ギンザ・グラフィック・ギャラリー企画展
セミトランスペアレント・デザイン 退屈

http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000628

会期:2014年10月03日(金)~10月28日(火)
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)    
〒104-0061 中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル 
Tel. 03-3571-5206
11:00am- 7:00pm (土曜日は6:00pmまで) 
日曜・祝日休館
入場無料

ギャラリートーク:
日時:2014年10月16日(木) 6:30 – 8:00pm
出演:原田優輝(Qonversations)×セミトランスペアレント・デザイン
会場:DNP銀座ビル3F
入場無料 要予約 先着70名
予約はイベントサイトより

Profile

セミトランスペアレント・デザイン Semitransparent Design
2003年活動開始。デザイナー/デバイスデベロッパー/プログラマーからなるデザインチーム。黎明期よりネットとリアルを連動するような独自のデザイン手法を確立し多くのウェブ広告を制作する。カンヌ国際広告祭、クリオ賞、One Show、LIAA(London International Advertising Awards)、New York ADC、D&ADなど国内外の広告賞を多数受賞。2008年にインターコミュニケーション・センター(ICC)、2009年に山口情報芸術センター (YCAM)、2010年にはクリエイションギャラリーG8にてインスタレーション展示などその表現領域を広げている。
http://www.semitransparentdesign.com/