「カオス*ラウンジ」とは、アーティスト・藤城嘘によって2008年から企画、開催されている展示&ライブペイントの総称だ。参加アーティストの多くは、制作・発表ともにネットを中心として行い、pixivやtwitterなどのSNS上で活発に活動を展開している。 その環境は、ここ10年〜15年における日本社会の高度な情報化や、深刻なポストモダン化を正確に反映したものである。
今回の展示「カオス*ラウンジ2010 in 高橋コレクション日比谷」では、キュレーションに美術家/美術評論家である黒瀬陽平が加わり、カオス*ラウンジ参加作家の作品と、それらのルーツとも言うべき、先行世代(村上隆、高嶺格、伊藤存)の作品を同時に展示し、これからますます深刻化するであろう「ネット」と「アート」の分断を克服するためのヴィジョンを示してゆく。
4月18日までと会期は短いが、今後関連企画として展示やイベントが次々と開催されていく。新しい世代が発信する、現代美術の新たなヴィジョンを提示する企画として要注目である。
カオスラウンジ宣言2010