あらゆるモノを梱包してしまう美術家として知られる、クリストとジャンヌ=クロードの展覧会が21_21 DESIGN SIGHTにて2月13日(土)から開催される。本展はクリスト、ジャンヌ=クロードと、21_21 DESIGN SIGHTのディレクターである三宅一生との長年の友情関係を背景に、二人のプロジェクトに25年間関わってきた美術評論家柳正彦の監修によって構成される。
パリ最古の橋「ポン・ヌフ」や、ベルリンの「ライヒスターク(旧帝国議会議事堂)」を布で包み、カリフォルニアの丘陵地帯と日本の田園風景に黄色と青の傘の花を咲かせるなど、彼らの作品は見慣れた都会の風景を一変させ、人々に新鮮な驚きを与える。これらのプロジェクトは美術館や政府や企業などから一切の援助を受けることなく、プロジェクトの完成を予想したドローイングやコラージュ作品など、クリストの手によるオリジナル・アート作品の販売でまかなわれ、長い年月を費やしながら人々を説得し実現へと進められていく。
今回の展示では、こうした活動の軌跡を表すドローイング作品や完成したプロジェクトの写真、ドキュメンタリー映画などによって、壮大なプロジェクトを現実のものとしていくプロセス、さらにはその根底に宿る美しさへの情熱に目を向け、さらに進行中のプロジェクトも紹介される。
関連プログラムとして、館内でのトークイベントなども多数開催予定。