ブログなどのウェブサイト上で、感情の表現に使用される「I feel」 と 「I am feeling」が使われている文章を検索、収集しデータベースに蓄積、その膨大なデータを視覚化する試み『We Feel Fine』。Jonathan Harris と Sep Kamvarによる同プロジェクトは2005年8月にスタートし、一日に15,000 - 20,000の新たな感情が追加され、今もなおオンライン上のデータを蓄積し続けている。サイト上のアプレットを立ち上げれば人々の様々な感情表現が、美しくデザインされたビジュアルと共に閲覧することができる。
(http://wefeelfine.org/からInteractive Version をクリック)
アプレットはProcessingで開発されており、データを視覚化する作品としては、先駆け的であり非常に優れた良い例なので、興味のある方は是非チェックしてほしい。
「喜怒哀楽」、「天気」、「国」などでソート、分析ができるなど多機能であるのはもちろん、集まっているデータはとても人間味あふれる感情となっていて、日々の人々の喜びや苦労が見て取れる作品になっている。
そしてプロジェクトがスタートして4年以上経過した今年(2009年)12月1日、これまで蓄積され続けた人々の感情のデータを様々な視点から検証、分析した本『We Feel Fine: An Almanac of Human Emotion』がリリースされた。288ページの本には、1000人以上から集められた写真や130万もの『想い』のデータをビジアライズしたもの、人々の日常の物語が綴られた文章などが含まれている。エディトリアルデザインも素晴らしく、他のページも公式サイトから見ることができる。日本語に翻訳されたものは出版されていないが、英語版をAmazonから購入することが可能。
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