現在ではほとんど使用されることはない、磁気テープを録音/再生するための装置であるオープンリールのテープレコーダーをハッキングし、コンピューター制御によってそれらを楽器のようにあやつるパフォーマンス作品『Open Reel Ensemble』。第14回学生CGコンテスト インタラクティブ部門優秀賞受賞を皮切りに、MTM03でのパフォーマンス、さらに今年のサマソニ『出れんの!?サマソニ!?』でのパフォーマンスなど、目覚ましい躍進を魅せる、和田永による同作品がついに、ICC emergencies! に登場する。emergencies!は今後期待される新進アーティストやクリエイターの最新の作品やプロジェクトなどを紹介するコーナーである。
『Open Reel Ensemble』は、マイクからリアルタイムに録音された音が、3台のレコーダー同士の同期やリールの回転速度の変化といった、機器の動きによって再構成され、アナログ独特の音色を持ったサウンドを奏でるライブ・パフォーマンス作品である。オープンリールのアナログな特性と、昨今のデジタル技術の可能性における接点を見いだし、それらを見事に昇華させた作品と言える。
10月17日(土)には作者とICCキュレータは畠中実によるトーク・セッションとオープンリール・リール・アンサンブル・ライブが予定されている。
Open Reel Ensemble with String Quartette !!