アルスエレクトロニカFutureLabが、ドローン100個のパフォーマンスで世界記録を樹立
先日もMarco TempestとRzhiomatiks Researchのパフォーマンス映像が話題になりましたが、ドローンを豪華な演出装置に変えてしまった先駆者といえば、ご存知アルスエレクトロニカのFutureLab。彼らが開発した「Spaxels」は、数十機のLED装置を搭載したドローンを夜空に飛ばし、独自の制御システムで光のドットによる立体アニメーションを空中描き出すというもの。
2012年の開発以来、この新たなパフォーマンス表現は世界中で大ヒット。マンモス級の野外コンサートやフェスティバル、舞台、広告演出など数々のエンターテインメントに華を添え、アート&テクニカル集団FutureLab屈指の技術を磨き上げ続けてきました。
そんな彼らが100個のドローンを使ったパフォーマンス、その名も「Drone100」のドキュメント映像が1月に公開され、一度に飛ばしたUAV(無人航空機)の数で、ギネスワールドレコードを樹立したようです。
参照:アルスエレクトロニカ Blog
ちなみにわたしは2014年のアルスエレクトロニカ・フェスティバルでFutureLabチームのプレゼンを聞く機会を得たのですが、2012年の同フェスティバルで初めて発表してからの躍進っぷりに驚嘆。「Spaxels」のサイトを見るとわかる通り、アラブ、ドバイ、深圳とやはり景気のいい国で人気なのか、国家級プロジェクトの目玉を飾っているようです。
こちらはアラブ首長国連邦のシャルージャで開催された「ISLAMIC CAPITAL OF CULTURE」の様子。絢爛たるイスラム文化と先端テクノロジーの融合の壮大さたるや、日本じゃちょっと考えにくい。2020年の東京オリンピックではこんな演出もありそうですね。
一方で、メルセデス・ベンツと共に、今後の自動運転などの視点からロボットと人間のインタラクションや未来のモビリティをリサーチするプロジェクトも行っていたりするようです。

Credit: Ars Electronica / Martin Hieslmair
そして今回、Intelの広告キャンペーンの一環として始まったプロジェクト「Drone100」が世界記録の樹立に挑戦。パフォーマンスの実施は昨年11月でしたが、先日ラスベガスで行われた「CES2016」において、IntelのCEO、Brian Krzanichのキーノート内で世界で初めて発表されたようです。
このドキュメントムービー、ベートーベンの『運命』に合わせて飛び交うドローンたちにももちろん注目なのですが、何よりFutureLabチームの尋常ならぬ熱意に心動かされます。「アートが社会を変えていく」と力強く語るFutureLabディレクターのHorst Hörtnerの言葉に敬意を表して、おめでとう世界記録!
参考サイト:https://iq.intel.co.jp/100-dancing-drones-set-world-record/
