ウィーンおよびスイスを拠点に活動するウーバーモルゲンの展覧会「クラフト|エネルギーの学校」が11月10日より3331 Arts Chiyodaにて開催される。

ウーバーモルゲンはリズ(lizvlx)とハンス・ベルンハルトによるアーティストデュオ。既存のメディアに果敢に介入するプロジェクトで知られており、2000年の米国大統領選の際に投票権をオークションにかけた《VOTE-AUCTION》、Googleのクリック広告AdSenseで得た収入で同社の株を購入する《GWEI (Google Will Eat Itself)》(2006)など、アートシーンや社会を刺激しつづけている。

本展は、私たちにとってますます身近なものとなっている「エネルギー」について、大人はもとより、未来の社会を担っていくこどもたちに考えてもらうためのウーバーモルゲンによる新作展。近年彼らが展開する「クラフト」シリーズの第4弾となる。
(*「クラフト」は、ドイツ語で力や強さを意味している。)

現代においてエネルギーは、化石燃料、原子力、再生可能エネルギーなどさまざまな方法で生産されている。電気がどこでどう作られ届けられるかは、その国の政治や経済状況、また人々や環境への関心の度合いを反映する。そして長期的には現在の選択が、国のみならず地球や宇宙の未来さえ大きく左右しうるのだ。

展示空間は、学校やオフィスの雰囲気がミックスされたユニークな場となっている。そこではウーバーモルゲンが2011年末に南アフリカ共和国、そして2012年2月に日本で行ったエネルギーに関するリサーチが映像やアニメーション、ゲームなどであらわれ、来場者は楽しみながらエネルギーについて学ぶことができる。未来がこどもによって形成されていく可能性を、アートという場で実践的に提案すること。それが9才と6才の娘をもつ親でもあるウーバーモルゲンの2人からの日本へ向けたメッセージだ。

初日の11月10日には、「3331 TRANS ARTS」展とのジョイントトークも予定されている。出演はウーバーモルゲン(UBERMORGEN.COM)×江渡浩一郎(ニコニコ研究会 委員長)×金森香(ドリフターズ・インターナショナル/シアタープロダクツ)×四方幸子(「クラフト|エネルギーの学校」展キュレーター)。こちらも、展示と合わせてお楽しみ頂きたい。

UBERMORGEN.COM [V]ote-Auction, CNN “Burden of Proof”, 2000, Screenshot

Information

ウーバーモルゲン 「クラフト | エネルギーの学校」
http://www.3331.jp/schedule/001696.html

日程: 2012年11月10日(土)~2012年12月02日(日)
時間: 12:00-19:00
休み: 火曜日
料金: 無料
会場: 1F メインギャラリーB

<イベント情報>
[3331 TRANS ARTS 展+クラフト|エネルギーの学校 展 ジョイントトーク]
“TRANS ARTS”とは何か Part.2「Transするaction」

日程:11月10日(土)17:00-19:00
参加費:一般 2,000円 学生 1,000円(3331TRANS ARTS 展 入場料込み)
出演:ウーバーモルゲン(UBERMORGEN.COM)×江渡浩一郎(ニコニコ研究会 委員長)×金森香(ドリフターズ・インターナショナル/シアタープロダクツ)×四方幸子(「クラフト|エネルギーの学校」展キュレーター)
会場:1Fコミュニティスペース
お申込ページはこちら→http://artsfield.jp/lecture/000274.html

主 催:「クラフト」展開催実行委員会 / 一般社団法人非営利芸術活動団体コマンド N
協 力:3331 Arts Chiyoda/オーストリア大使館 オーストリア文化フォーラム/スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財団
キュレーター:四方幸子

Profile

ウーバーモルゲン(UBERMORGEN.COM)
ウィーンおよびスイスを拠点にするリズ(lizvlx)とハンス・ベルンハルトによるデュオ。ウーバーモルゲンは、ドイツ語で「明 後日」「明日を超える」を意味する。2000年の米国大統領選の際に投票権をオークションにかけた《VOTE-AUCTION》、Googleのクリック広告AdSenseで得た収入で同社の株を購入する《GWEI (Google Will Eat Itself)》(2006)など既存のメディアに果敢に介入するプロジェクトに加え、ピクセルペインティ ングやインスタレーションなど多様な活動でアートシーンや社会を刺激しつづけている。本展は近年彼らが展開する「クラフト」シリーズの第4弾となる。
http://www.UBERMORGEN.COM
http://en.wikipedia.org/wiki/Ubermorgen
http://twitter.com/UBERMORGEN_COM