Print 先日、KYOTO EXPERIMENT 2013にて長期プロジェクト「superposition」を披露した世界のエレクトロニック・ミュージック/メディア・アートシーンをリードするアーティスト、池田亮司。今回、『dataplex』『test pattern』に続く”Dataシリーズ”3部作完結編となる5年振りの新作『supercodex』が完成し、世界初演となるライブセットを最高峰の音響/映像システムを擁する渋谷 WWWで披露する。
本作は量子情報に焦点を当てた池田の新たな長期プロジェクト「superposition」と相関関係にある作品となる。

またオープニングゲストも発表され、初日11/8(金)にはEP-4の佐藤薫を中心とした音響系エレクトロニクス・ノイズ・ユニット「EP-4 unit3」に自作音響装置オプトロンを奏する伊東篤宏が加わった「EP-4 unit3 (佐藤薫・BANANA-UG) + 伊東篤宏」、翌日、11/9(土)には21歳にして国際的な評価を得ている京都在住の若きトラックメイカー「Madegg (flau / Day Tripper)」が登場する。

本公演はWWW3周年企画の一つとして行われ、2011年のcyclo.(ryoji ikeda + carsten nicolai)、2012年のdatamaticsに続いてWWWへの登場は3年連続となる。質の高いコラボレーションを毎回実現しており、今回も期待できる内容となるだろう。

チケット情報はWWWのページへ。


Ryoji Ikeda :: superposition [updated 22 MAR 2013]

Information

WWW 3rd Anniversary
Ryoji Ikeda “supercodex live set” World Premiere


http://www-shibuya.jp/schedule/1311/004538.html
http://www-shibuya.jp/schedule/1311/004539.html

出演:池田亮司/Ryoji Ikeda
※2days開催となります。
11/8(金) 19:00 Open/20:00 Start 前売 ¥4,000-(ドリンク代別途)
OPENING GUEST:EP-4 unit3 (佐藤薫・BANANA-UG) + 伊東篤宏
11/9(土) 18:00 Open/19:00 Start 前売 ¥4,200-(ドリンク代別途)
OPENING GUEST:Madegg (flau / Day Tripper) 詳細はこちら

主催・企画制作:WWW
協賛:Heineken
協力:ryoji ikeda studio

プロフィール

池田亮司 http://www.ryojiikeda.com/
1966 年生まれ。岐阜出身、パリ在住。日本を代表する電子音楽作曲家/ビジュアル・アーティスト。音そのものの持つ本質的な特性とその視覚化を、数学的な精度と徹底した美学で追及している。音、イメージ、物質、物理的現象、数学的観念を精巧に組み込んだ、見る者/聞く者の存在を包みこむ様なライブ・パフォーマンスやインスタレーションを展開し、視覚メディアとサウンドメディアの領域を横断して活動する数少ないアーティストとして世界中から注目を集めている。

音楽楽活動に加え、「datamatics」(2006-)、「test pattern」(2008-)、「spectra」(2001-)、「superposition」(2012-)、またカールステン・ニコライとのコラボレーション・プロジェクト「cyclo.」など、ライブ、インスタレーション、書籍、CDといった様々なメディアで展開される長期的なプロジェクトを行っている。

音楽作品としては「+/-」(1996)、「0℃」(1998)、「matrix」(2000)、「dataplex」(2005)、「test pattern」(2008)、「supercodex」(2013)などのアルバムを名門電子音楽レーベル、英Touchと独raster-notonからリリース。非常に鋭い手法と美学でエレクトロニック・ミュージックにおける新たなミニマリズムの世界を切り開いてきた先駆的存在である。


リリース情報


アーティスト:Ryoji Ikeda(池田亮司)
タイトル:supercodex
発売日:2013年11月3日
品番:PDIP-6539
定価:2,300円(税込)
レーベル : p*dis / raster-noton

国内盤のみライナーノーツ付き
解説:畠中実(ICC)/ 國崎晋(Sound & Recording)/ 阿部一直(YCAM)

世界のエレクトロニック・ミュージック/メディア・アートシーンをリードするトップアーティスト、池田亮司が5年振りとなる新作『supercodex』を完成。『dataplex』『test pattern』に続く”Dataシリーズ”3部作完結編。”データ”を素材に時間や空間を超えイマジネイティブに構築されるピュア・エレクトロニック・ミュージック。

超音波、周波数、そして音そのものの持つ本質的な特性の細部に焦点を当て、数学的なアプローチを用いて人間の知覚能力やテクノロジーの臨界点に挑むような革新的な作品を発表している電子音楽作曲家/アーティスト池田亮司。前作『test pattern』(2008年)から5年振り9枚目のアルバムとなる本作『supercodex』は、池田が2005年から開始した「音のデータ」と「データの音」の間にあるポテンシャルを探求するプロジェクトとしてドイツのraster-notonレーベルよりリリースしてきた『dataplex』『test pattern』に続くアルバムであり、本作を以て3部作として完結する。

本作『supercodex』は、現代社会に広がる不可視なデータを知覚することをテーマとしたアートプロジェクト「datamatics」から派生した作品でもある前2作『dataplex』『test pattern』の音楽を、統合、選別、そして再/脱/超構築して制作された。データから生み出され、選び抜かれたパルス・トーンを非常に緻密に複雑に構築し、時間の感覚を忘れさせるような圧倒なスピードを伴うリズムや、ノイズの集合体のように爆発力のある攻撃的なビートが展開されていく。まるで世界中のあらゆるデータが電子音の粒子となって押し寄せてくるかのような圧倒的な聴覚体験。また、本作は量子情報に焦点を当てた池田の新たな長期プロジェクト「superposition」と相関関係にある。この『supercodex』のライブセットは2013年11月に東京で世界初演され、その後国際的なツアーも行われる。

【superposition】:量子力学や量子情報理論からインスパイアされた池田亮司の新プロジェクト。パフォーマンス作品と今後発表されるインスタレーション作品から構成される。パフォーマンス版では、池田の作品では初の試みとなる生身の身体(2名のパフォーマー)がステージに登場。合計22面のスクリーンが奥行きをもって配置され、ステージ上のすべての構成要素―サウンド、ヴィジュアル、物理現象、数学的概念、人間の行為そして無作為性― は、重ね合わせ(superposition)の状態となり、圧倒的強度で観客を包み込む。この新作パフォーマンスは、2013年10月にKYOTO EXPERIMENT 2013で日本初演を迎える。
More info : http://www.inpartmaint.com/

オープニングゲストプロフィール

EP-4 unit3
EP-4の佐藤薫を中心とした音響系エレクトロニクス・ノイズ・ユニット。重厚なニューウェイヴ・ダンス・ミュージックのEP-4本体に対し、アナログ・シンセや様々なガジェットを用いたこのunit3では、より即興性の高い、マッシヴで音響彫刻的なパフォーマンスを展開する。80年代初期におけるノイズ/エレクトロニク ス系ユニットのオリジネーターの一つとして、2010年に活動を再開。ライヴ・パフォーマンスのほか、’11年9月に東京で開催された江戸糸あやつり人形座 『アルトー24時』(演出:芥正彦、人形演出:結城一糸、原作:鈴木創士)の舞台音楽を担当するなど、活動の場を拡大中。ディーター・メビウス(’12/大阪)、ワイヤー(’12/東京)、Zs(’13/東京)など海外アーティストの来日公演のフロント・アクトでも高い評価を得ている。’13年1月に単独作品としては初となるアルバム『À Artaud』(BLACKSMOKER)をリリース。この夏は『FREE DOMMUNE ZERO 2013』(幕張メッセ)にも出演した。

Madegg (flau / Day Tripper)
京都在住、21才トラックメイカー。メディアアートの国際的祭典 SonarSoundTokyo 2013に 最年少記録で東京、大阪両日出演。Mixmag、Fader、XLR8R、The 405、JapanTimes、eleking等世界中の様々なメディアに取り上げられ熱心なDJ、リスナーの間で話題となる。既に2013年ベスト盤の一枚とも称されるalbum ‘Kiko’ を発表。以降、音楽シーンだけに留まらず、芸術分野内外で絶賛されている。