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Adobe MAX レポート02

May 22, 2013(Wed)|

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5月初旬に開催されたAdobe MAX 2013、CREATIVE CLOUDの大幅なアップデートがメイントピックとなったが、3日間に渡り、技術セッションやクリエイティブセッションなど多岐にわたるテーマのセッションが開催された。
その中でいくつかのセッションやイベントを簡単にピックアップしたい。


http://www.cbc-net.com/topic/2013/05/adobe-max-2013-report01/

2日目の基調講演では、例年のアドビ社からの発表ではなく、様々な分野で活躍するデザイナーやアーティストが登壇し、制作のフィロソフィーなどをプレゼンテーションする内容となった。こちらも今年のMAXを象徴する大きな変化となった。


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グラフィックデザイナー、美術家であるポーラ・シェア。アルバム・カバー、表紙、シティバンクのロゴなどを手がけるベテランのデザイナーであり、91年よりPentagram Design Consultancyのニューヨーク・オフィスの主任を担当している。

「一番やりたいのは、誰もやりたがらないことにチャレンジすること」そう語る彼女は立体駐車場への大胆なグラフィックデザインやワシントンD.C.のマウント・ヴァーノン・スクエアの多機能施設へのサイン計画などに参加している。大胆な発想の転換こそ新しいものを生み出すエネルギーとなると語った。


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TEDなどでも大反響となったアーティストのPhil Hansenによるプレゼンテーション。膨大な作業量を要する作品が特徴で、ブラシだけではなく、空手チョップだけでブルース・リーを書いたり、はたやハンバーガーでもモナリザを描いたり、驚いてしまうような手法で見事な絵画を描いていく。もともと彼は手が震えてしまう障害があり、常に葛藤をもって作業していたが、その制限を受け入れることによってさらなる境地でのクリエイティブが可能になったと語った。こちらのYoutubeなどで彼の作品過程などをみることができる。

現在は自分の電話番号を公開し、一般の人に「人生における制限」についての話をしてもらい、そのストーリーを使い文字で画を描いていくプロジェクトが進行している。


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フォトグラファー、レタッチャーであるErik Johansson。摩訶不思議な世界観を創造する彼の作品たちの制作の過程を紹介。「Photoshopはマジックじゃない」と素材の大事さを語り、見事な作品のレイヤー構造を紹介しながらその過程と仕組のシンプルさを伝えた。彼のサイトに多くの作品があるのでぜひご覧頂きたい。

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Fishy island by Erik Johansson


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デトロイト出身で現在はポートランドを拠点に活動するグラフィックデザイナーのAaron Draplin。そのエネルギーあふれる怒涛のプレゼンで会場は笑いと熱気に満ちた雰囲気となり大盛り上がりのセッションとなった。生い立ちからデザインをするようになった背景、また大手クライアントの仕事を多数請け負ったのち、身近な良い人に良い仕事をしたい、という自然な動機から、思いやりのあるデザイン姿勢が見て取れた。
愉快で真摯な姿勢のプレゼンテーションは有名なようで、アメリカを中心に数多くのカンファレンスに招かれている。

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プレゼンテーションではロック音楽に載せて怒涛の101のロゴのスライドショーが上映された。

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セッションは多様で、映像関連のセッションも多く行われた。
Jacob RosenbergはBANDITO BROTHERSというロス・アンジェルスを拠点にする映像プロダクションのディレクター。HotWheelやBMWの迫力ある車のフッテージが特徴の映像を多く手がけており、最近ではネイビー・シールズの現役隊員が出演する劇場映画 ”Act Of Valor”’(邦題:ネイビー・シールズ)などを手がけたプロダクション。非常に大きな規模の作品が多いが、その背景はプロダクションの姿勢やチームの結束が生んだものだという。また5D MarkⅡをきっかけに、プロダクションの機材の変容が大きかったといい、最近では最低限の機材でロケ地に乗り込み撮影をする制作フローの変化などが興味深かった。
Jacob本人はスケートビデオの撮影から映像に興味を持ち、最近ではレジェンドスケーターの一人であるDanny Wayのドキュメンタリーフィルムも手がけた。





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アントレプレナー、ウェブデザイナーとして広く知られるJeffery Zeldmanによる「モダン・ウェブデザインにおける10の鉄の掟」と題されたセッション。「Thou shalt entertain」(なんじは人を楽しませるべき)「IV. Thou shalt ship」(まずはリリースすべき)「Thou shalt prioritize」(優先順位をつくるべき)などZeldman節のユーモアと切れ味あるトークで近年のウェブデザインで必要とされる要素を紹介。98年からウェブデザイナー向けのコラムなどを展開するウェブサイト “A LIST APART“で展開される話なども紹介し、最後は「Remember, This is Design, Not Religion」という言葉で締めくくられた。




他にも、最近ステファン・サグマイスターとタッグを組んで新しいスタジオ “Sagmeister & Walsh.“として活動するJessica Walsh、バルセロナを拠点に多様なビジュアルを展開しサッカーチーム・FCバルセロナのユニフォームのタイポデザインも手がける VASAVA、 ニューヨークを拠点に活動するドイツ人二人組の”karlssonwilker”、などのトークも行われた、この三者は今年のMAXのメインビジュアルも手がけている。

こうしたグラフィックデザインやクリエイティブ関連のプレゼンが多いのも今回のMAXの特徴となっていた。


さて続いて、会場の様子やイベントの様子などを簡単にご紹介。

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コミュニティースペース。様々な企業やプロダクトのブースやCCシリーズのアプリを試すことができるスペースなどがあり、昼食も参加者へ振舞われる。


注目を浴びていた、霧を使ったディスプレイ。( 映像は via clockmaker )



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アドビによる学生ビジュアルアートコンテスト、Adobe Design Achievement Awardsの2012年の受賞作品の紹介コーナー。現在2013年の応募を受け付けている。
http://www.adobeawards.com/jp/

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アドビグッズや書籍の販売コーナー。Creative CloudのConverseもあったり。


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2日目の夜に行われたSneak Peek。このセッションでは将来プロダクトに実装かれるかもしれない、アドビの研究している新しい機能を「チラ見せ」するもので、毎回目玉のイベントになっている。
今回はアドビのBen Forta氏、俳優のRainn Wilson氏、そしてテレビドラマ『24』のクロエ役でもお馴染みのChloeMary Lynn Rajskub氏が参加して行われた。


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Sneek Peekのあと、参加者全員が参加できるパーティー、MAX Bash。サーカスのようなアトラクションや演者など、数千人が参加することもあり大盛り上がり。最後にはグラミー賞を受賞しているロックバンド The Black Keysによるライブ演奏で締めくくられた。


新たなCreative Cloudの発表があり、クリエイティビティがテーマとなった今回のAdobe MAX。セッションの幅の広さはデザイナー、エンジニアともに参加できる充実した内容となった。興味ある方はぜひ来年のMAXに足を運んでほしい。
また、ほとんどのセッションの模様はビデオでアドビの公式サイトで公開されているので気になるセッションなどあればこちらもぜひチェックしてほしい。
http://tv.adobe.com/show/max-2013/



Clockmaker.jp : Adobe MAX 2013で受講したセッションのまとめ
http://clockmaker.jp/blog/2013/05/adobe-max-2013-sessions/

今後、アドビ製品に搭載されるかもしれない12の新機能 -Adobe MAX2013 (マイナビ)


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