CBCNETでも以前紹介した、映画「プリピャチ」が3月3日から、渋谷アップリンクほか、全国順次公開される。

この映画は、チェルノブイリから4キロの町 “プリピャチ” の原発事故から12年後の現実を捉えたドキュメンタリー。
立入禁止区域「ゾーン」と呼ばれ、許可なく入ることができない「管理されたゴーストタウン」と化している “プリピャチ”。この区域では有刺鉄線で覆われたフェンスで区切られ、兵士が区域内に入るすべての人々をチェックし、区域内からいかなるものも持ち出すことは禁止されている。
原発や関連施設で働く人々や、許可を得て帰還した人々など、プリピャチの立入禁止区域で生きる人々を、『いのちの食べかた』のニコラウス・ゲイハルター監督がナレーションや音楽を使わず、モノクロの映像で記録していく。

「チェルノブイリで起こったことは世界中に知られ、記録されてきた。だが、たまたまその地域で生まれ生活していた人たちが事故の結果と実際に向き合い、どう折り合いつけざるをえないかということは、これまできちんと提示されたことがなかった。私の映画は後の世代にとってある種の年鑑のようなものだと思っている」──ニコラウス・ゲイハルター監督


公式サイトには監督インタヴューなども掲載されているので、合わせてチェックしてみてほしい。
また、公開記念トークなども予定されている。



Information

ドキュメンタリー映画「プリピャチ」
http://www.uplink.co.jp/pripyat/

3月3 日(土)、新宿武蔵野館、渋谷アップリンクほか全国順次公開
監督・撮影:ニコラウス・ゲイハルター
(1999 年/オーストリア/16:9/100 分/HDCAM/モノクロ)

*オディヴェーラス映画祭グランプリ/テアゴイナーレ・オーストリア映画祭グランプリ
*ミュンヘン国際ドキュメンタリー映画際グランプリ/ニヨン映画祭審査員賞・観客賞
*イスタンブール映画祭国際ドキュメンタリー賞


公開記念トーク
映画の通常料金でトークもご覧いただける公開記念トーク

日時 トークゲスト
3/3(土)12:50の回 渋谷哲也氏(ドイツ映画研究)
3/4(日)12:50の回 四方幸子氏(メディアアート・キュレーター)
3/6(火)18:50の回 おしどり♀マコ氏(夫婦音曲漫才おしどり)
3/8(木)12:50の回 佐藤幸子氏(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人)
3/16(金)19:30の回 池田香代子氏(ドイツ文学翻訳家)