2007年にアイディアを練る田中義久アイディアを掘る(彫る)飯田竜太で結成されたアートユニット“Nerhol (ネルホル)” による新作展 “Misunderstanding Focus” がlimArtにて開催される。
グラフィックデザインを基軸に活動していた田中と、現代美術を基軸に活動してきた飯田がそれぞれ互いの分野を生かし新たな創作基準へ昇華している注目のアートユニットだ。

CBCNETでも何度か紹介しているので以下の記事も参照いただきたい。
Nerhol : 田中義久と飯田竜太の仕事
ブログ: “Nerhol (ネルホル)”のサイトがロンチ

また田中は、こちらもCBCNETで特集した平川紀道「lower worlds」のコラボレーションなど積極的な活動をしている。

そんなNerholに本展は2008年にCalm and Pank Galleryにて発表された「SOURCE」以降、約4年ぶりの個展となる。

今回、新作のテーマはポートレート(肖像写真)

アートの歴史の中で、これまでに多くの作家たちが手がけてきた基本とも言えるテーマに彼らは新しい手法とコンセプトを取り込むことで被写体の深層にある意識の一端を表出させ、その写真/立体の枠を超えた作品は、本来あるべき「肖像」を表現している。

27点もの新作が展示されるとのことで、ぜひ楽しみにしたい展覧会だ。

意識の焦点は常に表層へと向かっている。

人間が一定の時間立ち止まると、身体を支える筋肉は血流によって硬直・流動し重心が変化する。
人は静止できないのだ。
感覚器官であらゆる物を感知し、電気信号に変換する作用を持つ。
静止できないことが時間の変成を表す。
時間が肉体を制御しているように、人間の意識も肉体に内包される事で制御される。
内包される事で意識は直接伝わらないが、様々な要素で表出し、時間を含む行為はその表出される意識の一部として捉えられる。
人間の極深部は決して人には伝わらないが、その一端は垣間見る事ができる作品を成立させたい。
3分間シャッターを切り続け撮影し、時間を紙に定着させる行為とする。
1枚1枚の紙に映し出された顔は微妙に焦点をずらしながら移動してしまう。
細な移動が、最小限の手法により統一化された一部分の断片として機能し作品を構築する。

Nerhol




作品クレジット:
Nerhol
“Misunderstanding Focus”, 2012
ink jet print on paper
sculpture : 210 x 297x30mm,
photo : 1457 x 1030mm


Information


会期:2012 年4 月10 日 – 5 月13 日
会場:limArt(リムアート)
東京都渋谷区恵比寿南2-10-3 1F Tel:03-3713-8670 
Web:www.limart.net
営業時間: 12:00 – 20:00
定休日:月曜


Nerhol

www.nerhol.com
http://www.facebook.com/Nerhol

2008 年、SOURCE(CALM&PUNK GALLERY TOKYO)、Light in the Darkness(parco gallery)、2009 年、Nerhol(Takuro
Someya Contemporary Art)、EDTION(TOMORROW LAND)、2011年Wabi Savvy(A Satellite Exhibition of Gateway Japan
Curated by Torrance Art Museum)等での展示、COMMISSONとして手塚治虫作品とのコラボレーション、BOSE、JVC(victor) の
NEW MOTION C.I 等に作品を提供。作品集に、SOURCE/Nerhol がある。