FilesonicやMEGAUPLOADの閉鎖でアップローダー周辺がザワついてますね。で、色々なアップローダーについて調べてみると、大手アップローダーサービス「Rapidshare」の仕組みがすごかったので書いておこうと思った。



まずはRapidshareの基本的な仕組みはこんな感じ。

ユーザーは1つにつき200メガバイトまでのファイルをアップロードできる。ウェブサイトにおいてアップロード・ダウンロードは有料会員登録しなくても無料で利用可能だが、有料の登録利用者(プレミアムユーザー)と比べ、無料利用者(ノンプレミアムユーザー)は色々な制限が掛けられる。
たとえば、ノンプレミアムユーザーはダウンロードした後に次のダウンロードまで一定の時間待たなければならない。また、1つのファイルをダウンロード中に、別のファイルをダウンロードすることもできない。なお、ノンプレミアムユーザーがアップロードしたファイルは、他ユーザー等からのダウンロードが90日間無かった場合は、削除されてしまう。


有料会員になるとこれらの制限が解除される。で、当然長い期間有料会員になるためにはその分有料会員料金を支払わなくてはいけないわけだけど、rapidshareがすごいのは、RapidPointsというシステムを導入してるところだ。

有料会員になるとボーナスポイント(RapidPoints)が付加される。アップロードしたファイルが無料会員からダウンロードされるとFree-RapidPoints、有料会員からダウンロードされるとPremium-RapidPointsがファイル数・容量に応じて付加され、有料会員アカウントの新規開設や延長などに利用することができる。


これはつまり、「できるだけ多くの人がダウンロードするようなファイルをアップすればするほど、自分の有料会員期間がのびるよ!」ってこと。本来アップローダーってダウンロードされればされるほどトラフィックが増えるので運営側としてはリスクをとってるはずなんだけど、「みんながほしがるファイルが一杯あつまってくれば、それらをガンガンダウンロードするために、沢山の人が有料会員になってくれる」っていうモデルになってるわけですね。

一度Rapidshareの有料会員になった人は、有料会員期間が延びるというインセンティブに釣られてどんどん被ダウンロード数の高いファイル(それはどんなファイルかは想像にお任せしますけど…)をガンガンアップしていく。しかもできるだけ多くの人のダウンロードされるように、そのURLをブログとかで紹介するようになる…さらに、そのURLを見た人が欲しいファイルをどんどんダウンロードしようとするんだけど、制限があるからまどろっこしいので有料会員になる。そして….という「ファイル共有」と「有料会員」がどちらも加速するように設計されてるところがスゴい。

これをファイル共有じゃないものに適応したらどんな事が考えられるだろう?