久門剛史《after that.》青森国際芸術センター[ACAC]2013年
ポリカーボネートミラー、アクリル、時計、マンガン電池、LED スポットライト
1980年代生まれであり、プログラミングやweb サービスを用いて作品制作を行っている4人の作家による展示が福岡にある三菱地所アルティアムにて10月10日より開催される。
音や光を組み立てることで、非日常の異空間を出現させる久門剛史。ネットアートの旗手で web上で作品を発表するラファエル・ ローゼンダール。iPad やiPhoneなどをモチーフに使用し、コンピューターによって作られた虚構と現実から、関係性の違和感を炙り出す谷口暁彦。webサービスや3Dプリンタを用いて、コンセプチュアルな作品を生み出す渡邉朋也。
それぞれに表現手段は異なるが、共通しているのはプログラミングなどを駆使しながらも、「水」や「風」といった自然現象、あるいは記憶といった予測不可能さを作品に取り込み、昇華させる詩的な感性にある。
今の時代を生きる作家たちが見つめる“みえないなにか”とは一体何か。彼らの作品は私たちの常識をときほぐし、新たな視点で世界を眺めることを教えてくれるに違いない。
10月10日にはオープニングレセプションと参加作家によるギャラリートーク、10月17日には谷口 暁彦+渡邉 朋也によるアーティスト・トークが行われるなど、関連イベントも予定されているので、展示と合わせてお楽しみ頂きたい。
ラファエル・ローゼンダール《looking at something.com》
川崎市市民ミュージアム 2013年
©Rafaël Rozendaal Courtesy of Artist and Takuro Someya Contemporary Art
谷口 暁彦《思い過ごすものたち》飯田橋文明 2013年 撮影:高尾 俊介
渡邉 朋也《荒んだ生活を極力直そう》 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 2015年
プラスチック容器/割り箸/3Dプリンタ出力したPLA素材
Information
みえないものとの対話:Dialogue with Something Invisiblehttp://artium.jp/exhibition/2015/15-06-mienaimono/
会期 2015.10/10(土)-11/8(日)※10/20(火)は休館日
会場 三菱地所アルティアム(イムズ8F) 福岡市中央区天神1-7-11 イムズ8F
時間 10:00-20:00
入場料 一般400円(300円)、学生300円(200円)、高校生以下無料、再入場可
※( )内は前売料金/チケットぴあ、団体料金(10名以上)
※アルティアムカード会員・三菱地所グループCARD(イムズカード)会員無料
【関連イベント】 ※すべて参加費無料・予約不要
1. オープニングレセプション
日時 10/10(土)18:30-20:00
会場 三菱地所アルティアム(イムズ 8F)
参加作家によるギャラリートークを行います
2. アーティスト・トーク〈久門 剛史〉
日時 10/11(日)14:00-(60分程度)
会場 QBCサテライトスタジオ(イムズ 8F)
定員 25 名程度
3. アーティスト・トーク〈谷口 暁彦+渡邉 朋也(思い出横丁情報科学芸術アカデミー)〉
福岡を拠点に活躍するアーティストも登壇!
日時 10/17(土)開場 17:30- 開演 18:00-(90 分程度)
会場 デジタルハリウッド福岡校(イムズ 11F)
登壇者 藤岡 定(アーティスト /「anno lab」代表取締役)
定員 50名 ※当日、定員に達し次第、受付終了とさせて頂きます。
4. 本展ディレクターによる作品解説
日時 10/24(土)、11/1(日)、11/3(火・祝)、11/7(土) 16:00-(30分程度)
会場 三菱地所アルティアム(イムズ 8F)
※展覧会チケットは別途必要です。
Profile
久門 剛史/Tsuyoshi Hisakado(1981-)京都生まれ、京都在住。京都市立芸術大学大学院修了。様々な現象や歴史を採取し、音や光、立体を用いて個々の記憶や物語と再会させる劇場的空間を創出している。近年の主な展覧会に「still moving」(元・崇仁小学校/京都/2015)、「現代における信仰とは?『私の神さま|あなたの神さま』」(成安造形大学/滋賀/2014)、「Quantize」(オオタファインアーツ/東京/2014)、「Exchange – 種を植える-」(国際芸術センター青森[ACAC]/2013)、「shiseido artegg 久門剛史展」(資生堂ギャラリー/東京/2013)など。2002 年よりアーティストグループSHINCHIKA にサウンド担当として参加。平成27年度京都市芸術文化特別奨励者(2015)。
http://tsuyoshihisakado.com
ラファエル・ローゼンダール/Rafaël Rozendaa(1980-)
オランダ生まれ、ニューヨーク在住。ブラジルの大統領だった曽祖父、画家の父、ファッション・ジャーナリストの母のもとに生まれる。インターネットをメディウムとして、ウェブサイト、インスタレーション、レンチキュラー、ファブリックへと展開。ソロプロジェクトとしてニューヨークでの「Midnight Moment, Much Better Than This」(Times Square| 2015)が 話題に。日本では「セカイがハンテンし、テイク」(川崎市市民ミュージアム | 2013)などに参加。
http://www.newrafael.com
谷口 暁彦/Akihiko Taniguch(1983-)
埼玉生まれ、関東在住。多摩美術大学大学院修了。自作のデヴァイスやソフトウェアを用い、メディア・アート、ネット・アート、ライヴ・パフォーマンス、映像、彫刻作品など、さまざまな形態で作品を制作、発表している。渡邉 朋也とともに、メディア・アートという芸術表現について思索と実践を行なうユニット、思い出横丁情報科学芸術アカデミーとしても活動中。近年の主な展覧会に「[インターネットアート これから]―ポスト・インターネットのリアリティ」(ICC/東京/2012)、「思い過ごすものたち」(飯田橋文明/東京/2013)、「オープン・スペース2014」(ICC/東京/2014)など。
http://okikata.org
渡邉 朋也/Tomoya Watanabe(1984-)
東京生まれ、山口県在住。多摩美術大学卒業。コンピューターやテレビジョン、インターネットといったメディア技術をベースに、パフォーマンス、インスタレーション、映像作品、ダジャレなどを制作する。近年の主な展覧会に「scopic measure #07」(山口情報芸術センター/2008)、「transmediale 2014」(Haus der Kulturen der Welt/ベルリン/2014)、「光るグラフィック展」(クリエイションギャラリーG8/東京/ 2014)、「Affekte」(Kunstpalais Erlangen/エアランゲン/2014)、「マテリアライジング展Ⅱ」(東京藝大大学美術館/東京/2014)など。
http://watanabetomoya.com