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スイスのタイポグラファ、教育者であるエミール・ルーダー(1914–1970)の展覧会が、生誕100年当日の2014年3月20日より白金のプリントギャラリーで開催される。

エミール・ルーダーは20世紀後半のタイポグラフィの中心人物の1人でいわゆる「スイス・タイポグラフィ」の中心人物、その著書『タイポグラフィ』は1967年に出版されて以来9カ国語に翻訳、国境や時代を超えて読み継がれている。

2009年にはアイデア誌333号で『Ruder typography/Ruder philosophy』(誠文堂新光社)と題された特集号が組まれ、昨年2013年には『本質的なもの』(誠文堂新光社)と題された講演録が和英バイリンガルで翻訳・出版されている。

ルーダーの、本質的なものについての探求、自身の哲学や知識を伝えようとする意志、紙面における印刷される部分と印刷されない部分のリズミカルな処理、その結実である作品や著書は、マルチメディアの時代にあってより重要性を増し、現在でも我々に考察をうながしている。

本展はルーダーの教え子であるタイポグラファのヘルムート・シュミットとプリントギャラリーが企画したもの。
ヘルムート・シュミットも2012年、同ギャラリーにて展覧会をおこなっている。(CBCNET内記事

展示では、シュミットをはじめとするルーダーの教え子たちの謝辞や解説をまじえ、切手のような小さなサイズの制作物から書籍・ポスターまでを幅広く概観する。
併せて、1967年に出版されたルーダーによる最高傑作である著書〈タイポグラフィ〉と、2001年に発行された第7版との比較の他、1950年代にルーダーがおこなった4つの講演/論考で、昨年2013年に和英バイリンガルで翻訳出版された〈本質的なもの〉については、ルーダーによるオリジナルレイアウトとの比較等も併せて展示される。

また、会場では、エミール・ルーダー〈本質的なもの〉の他、展覧会告知ポスター、解説用冊子を販売予定。
ぜひ、ご注目頂きたい。

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Information

danke Emil Ruder:
生誕100年を祝して

http://www.printgallerytokyo.com/ex_emilruder.html

出品作家:エミール・ルーダー/Emil Ruder
会期:2014年3月20日(木)~4月29日(火/祝)
休館日:火・水・木曜日 (*ただし3月20日(木)と 4月29日(火/祝)は特別開館)
時間:平日15時~20時、土日祝13時~20時
料金:無料
会場:print gallery(プリントギャラリー)
住所:〒108-0072 東京都港区白金1-8-6 1F

エミール・ルーダー:
1914年3月20日 チューリッヒに生まれる。
1970年3月17日 バーゼルにて死去。
タイポグラファ、教育者