大分前かと思ったら先月の記事だったんだけど、Rhizomeで面白い記事があがってたので紹介するよ。→Rhizome | General Web Content: Cinematic FUIs

これは「Cinematic FUI(Fake User Interface)」というものを紹介する文章で、要するに映画の中の「カタカタカタッ…ターン! ハッキング完了!」みたいなシーンで出てくる「映画用に演出された」ユーザインターフェイスのこと。(たとえばこのサイトに大量の参考資料がたまってる)



この記事では、僕たちが普段PCを操作する時のインターフェイスとなるGUIやコマンドラインをそのまま忠実に映画の中に登場させようとおもったら、絵としてつまらないし分かりにくい。映画としては時代設定的には未来感を出さなくちゃいけなかったり、登場人物が何をやっているのかというのを分かりやすく演出する必要がある。そのため、必然的に過剰に演出されたインターフェイスをつくる必要がでてくる…という分析がされてる。なるほどなー。

つまりCinematic FUIっていうのは「ユーザインタラクションという言語」ではなくて、「映画演出という異なる言語」でつくられたインターフェイスの事なんだな。ユーザビリティはあまり関係なく、どれだけ派手にできるか、どれだけかっこよく見えるか、それっぽく見えるかが大事になってくる。ログインスクリーン、チャット、ローディングバー、大量のプロフィールデータ、無駄に大きい文字、3Dワイヤーフレーム、地図、AR、音声ナビゲーションなどなど…



http://www.youtube.com/watch?v=jtt2Xe2y0FI

あわせて、Rhizomeの記事では、Cinematic FUIの映像制作で知られるMark Coleran氏のリールも紹介されてた。



かっこいい!やっぱりこういう過剰に演出されたUIって、かっこいいし、ちょっとしたレトロフューチャー感がいいんですよね。コックピットの計器がずらっと並んでるもみて興奮しちゃう感覚。こういう感覚は今の「ウェブデザイン」にも、ものすごい大きい影響与えてる気がする。この手のテイストのデザインで有名な2ADVANCEDあたりはモロだけども、例えば中村勇吾さんのつくるサイトも、こうした種類のかっこよさを持っているよなあと思う。