僕は漢字の読み間違いが結構おおい。
ぜんぜん違う読み方のまま、記憶して活用してたりする。
よくこういった言葉に関する問題は読書量の話とつなげて語られたりするし、読書をしないから言葉を知らないとか言うけど、むしろ読書のせいでこうなったんだと思う。

中学生くらいの時に、自分の中で読書がブームになったことがあって、毎日一冊の本を読んでたんだけど、そういうヘビーな読書が、事を悪化させたんだと思う。

基本的に本を読む時って、一人で黙って読んでるわけで、読めない漢字とかが出てきても、とりあえず頭の中で適当に自分のルールで読んで話を進めてしまう。いちいち知らない読みの部分で立ち止まって辞書調べたりなんかしない。だって読書のリズムが崩れますから。
そうしていると、また同じ言葉が出てきた時に、また同じように適当なヨミを当てて進むことで、どんどん自分ルールが強化されてしまう。

そんな訳で、自分の中で気がついている間違った読みをいくつかあげてみる。

変更(へんびん) – もちろん「へんこう」と言う言葉も知っていつつ、「へんびん」という言葉もあると思っていた。その二つは雰囲気で使い分けていた。あるとき、間違いを指摘された直後に、バイト先に電話していつもどおりに「スミマセン、予定を“へんびん”したいんですけど」と言ったら「は!?へんびんってなんだよ!」って突っ込まれた。今までは通じてたのに。言う側の自信が揺らいだことで、ほころびが出来てしまったみたいだ。なんで「びん」と思い込んでたかというのは単純に「更」と「便」の字面が似ていたからだと思われる。

素人(そじん) – もちろん「しろうと」という読み方も知っていつつ、自分の中では使いわけていた。とくに後に続く言葉によって「しろうと」か「そじん」かが活用変化する。後に「ヌード」が付いたら確実に「そじん」と読む。昔よく電車の中吊りの週刊誌の広告に「素人ヌード」という言葉が出ていたが、それを見ながら僕の頭の中では「ソジンヌードか〜」と読まれていた。そういえば最近ソジンヌードって見かけない気がするけど、しろうとって脱がなくなったんですかね。

醜聞 (こっけん) – これもよく電車の中吊りで見かけた言葉。実は「しゅうぶん」と読むらしいが、これはいまだに納得していない。音の響き的に「しゅうぶん」ではスキャンダラスさが足りない。最初の漢字が「酷」に似ていることから、「こっ」が呼び起こされたのは想像がつく。「けん」はわからない。「東方見聞録」とかの前後が入れ替わった疑いが強い。ただ音の響き的には「こっけん」の方がいいと思う。

とりあえず思い出した3つを並べてみた。他にもいろいろ潜伏してると思うけど。もし僕が間違った読みを堂々と発言していたら是非、そっとしておいて欲しい。だって指摘されるまでうん十年間「へんびん」で通じてたんだから。自信満々に言えてれば問題ないのだ。
あと一つ、読書は危険だからほどほどに。