これ面白かった。

First Person Ustreamer – あなたしか見ていないUstream
http://okikata.org/study/test66/

思い出横丁の谷口くん(@hikohiko)作、
ICCのインターネット・リアリティ座談会で話していた、自分しか見てないUstream放送の話を体験しやすくしたサービスで、UstreamでViewer数が0の放送を自動的に探して表示する。厳密には0じゃないこともあるみたいだけど、右上のchangeボタンを押せば、次々に見つかった放送に接続してくれる。

ちょうど僕がみたら、何個かめに小学生くらいの白人の金髪の女の子が出てきた。
最初、画面に向かってリラックスしてたその子は、見始めて10秒くらいしたらカウンターが1になったのに気がついたみたいで、ワーォ!みたいになって、ハーイ!ジャスティン・ビーバー好き?どうしよう私みられてるわー、えーとえーと、みたいな感じで色めき出した。
この画面にはチャットの欄も無いし、ただ見ているだけしかできない。一対一で対面している状態なような気もするけど、ぜんぜん違う。

座談会で言う「1になった」状態のまま、不完全なコミュニケーションが続行する。

この数字が0になったらさぞかしガッカリするだろうと思って、ブラウザ閉じられず、かと言って反応したげることもできす、ただ1としての僕を全うするしか無い状態なわけです。1、けっこう辛かった。。。

一瞬2になったので脱出しようかとしたら、もう一人の1の方が先に離脱したもんだからまた1にもどった僕は、しばらく1のまま。

1の責任重い。。

片方向のチャットルーレットとも言えるけど、チャットルーレットは双方が同じシステムの上に立っている合意感があるので、もっと気楽だけど(Nextに罪悪感ない)、
これはちょっと違う、Ustreamのチャット機能が排除されてるから、そもそも相手に反応できない。そんな設計を言い訳にして、ストーカーみたいに覗き見していることの背徳感。でも存在感だけが浮き彫りにされているような、ヘンな晒されてる感。。

10人の中に紛れているいつもの無責任なUstreamの僕とは違う、相手にとっては世界とつながった瞬間の人だし、そのつながりを簡単に切断できる人。だから2とか3になった途端にいつものUSTに戻ってしまう。

そんなおかしな関係性をちょっとしたスクリプトで実現できるネットはいまだに面白い。

コレを書きながら見ている今は、あまりいい放送がないんだけど、

犬を映している放送を一人で眺めながらふと思いだした、

昔のWebCamってそもそも他人と一緒に見ているなんて思いもしなかったなと。
世界のどこかの風景が見えただけで「うぉーこれが地球の裏側の今か」とは思ったけど、その風景をネットの知らない誰かとも一緒に見ているとは思わなかったし、実際、昔のほうがネットは閑散としてたのもあるけど。

今のネットは、ソーシャル全盛ということもあって、ことさら“誰かと一緒感”を強調するけど、実はそれは最近発明された技法なんだよな。
実際にHTTPプロトコルがやってることは殆ど変わってない。

これ、久しぶりにネットの上で一人の人間として存在するような経験をさせてくれた、味わい深いサービスだなぁと思う。