高校の3年生の時に、当時全く流行ってなかったスケボーをいきなり始めた。思いつきで。
ちょうどOLD SCHOOLの頃にやってた友達から板をもらって、STORMYに行けと言われて、当時雑居ビルの5Fにひっそりとあったガラム臭いSTORMYに足蹴に通っては、ニセのThrasherパーカを掴まされたりしてた。

だんだん友達が出来てスケートにどっぷりと浸かって、でも年齢的には僕らの世代は下から「長老」と呼ばれてた。大会にも出てたけど、やっぱり高3から始めた基礎力の無さである程度からはなかなか伸びなかった。

スケートのビデオは一番の情報源で、西海岸の人気ブランドがリリースするビデオにみんな飛びついてた。当時金が無かったので、友達の誰かが買って後はダビングダビング。。。
ビデオには最新のトリックやスケートスタイルやファッションが全部詰まってたので、僕らは真似しまくってた。正直言って、ビデオ見てから真似してる速度じゃゼンゼン追いつかないのに。

スケートのビデオにはトリックなんかの情報以外にもストリートで起こるハプニング(警察やガードマンと喧嘩してたり、変なおっさんが絡んできたり、あとはスケーターのいたずら的ものとか)も記録されててリアルなドキュメンタリーだった。後はどんどん細かくその世界にはまっていくと、それぞれのトリックの持つ質感みたいなもの(これは意外に難しい、とかも含む)、予想を裏切るルーチンなどで、アタマをぶっ飛ばされる。「この技のあとこれつなぐのかよ!」みたいな。

あとはかたちが美しい。アクションスポーツと言われるだけあって、空中に飛び出した形が空手の飛び蹴りのようなかっこ良さを持ってたり、あと重要なのが技が決まった後に、着地して滑っていく、その後処理の部分にぐっと心が掴まれる。よくあまりそこら辺分かってない映像の人が、飛び出した所で映像をカットしてしまって、着地を見せないのがあるけど、あれは全然ダメダメで、ちゃんと着地して技が決まったことで、ドバーと分泌される脳内麻薬に浸りながら滑りさる所まで見せて初めてスケートなのだ。

それらが複合的に存在するスケートビデオは、やってた人間にとっては、総合的なエンターテイメントなのです。

その後、あんまりスケートしなくなって、ネットにドップリハマって、今に至る。
で、ずっとスケートビデオが見たいなーと思い続けて、たまにスケートショップ行ってもよくブランドとか分からなくなってて、ビデオ買う気にもなれず、
でもYouTubeやVimeoに上がってるのをたまに見ては、脳がジュンジュワーと気持ちよくなったりしてたんだけど、
だったらこれ全部ずっと再生させたらいんじゃねと思い、
YouTubeのプレイリストとか作ればいいのかもだけど、それすらメンドクサイなと思い、
起ち上げたらずっとスケートビデオが垂れ流される、というのを作ってみた。

Skate TV – http://sembo.jp/skatetv/

最近の動向がよく分からないので、自分が知ってるブランドをサーチして、スケートシーンを多く公開しているブランドを並べている。なので、オススメがあったら教えて欲しい。

いやしかし、スケーターが遊びの延長でビデオで変なことやってるのとか、
気負いがない感じが、ちょっと自分的には久々に思い出した感じがして新鮮だ。

こういうカラッとした感じと、今のWebの面白いことを組み合わせられないかなと思う。