全5回にわたる連続トークセッション「インターネット時代の風景論」が11月19日より、IMA CONCEPT STOREにて開催される。
20世紀末、PCの普及とともに、インターネットの時代が幕をあけた。それから現在にいたるまで、インターネットは確実に人々の生活に深く浸透し、「画面」は日常の多くの時間、我々の視覚を支配するようになった。
ヴァルター・ベンヤミンは『複製技術時代の芸術』の中で、複製技術によるアウラの消滅を唱えたが、インターネットの時代においては、何が消滅し、そして何が生成されるのだろうか？ またそういった現代の変化の中で、イメージそれ自体は、写真は、映像は、表現は、アートは、どのような役割を担って行くのだろうか？本連続トークセッションではこれらの議論を、ゲストとともに考えて行く。
第1回「デスクトップ風景論」では、写真集『＼風景』でデスクトップに現れるイメージを新しい風景として提示した新津保建秀と、ウェブデザイナーとして活躍する傍ら、自身のアートワークや展覧会のキュレーションなどを通して、新しいメディア環境に対しての問いを発信する田中良治が出演。
第2回ではアナログとデジタル、その両方の技法を取り込み、独自のイメージ世界を構築する横田大輔、連続して撮影した大量の画像を一枚ずつ丁寧に切断と積層を重ね、イメージと時間を写真彫刻に込めるNerhol、美学／表象文化論の星野太が「デジタル時代の身体性」について考察する。
第3回では「インターネット・リアリティ研究会」のメンバー、exonemo、谷口暁彦、畠中実をゲストに、インターネットが当たり前となった新しい日常の中で、私たちのリアリティも変容しているのではないだろうか？という問題意識について議論を深めていく。
第4回「インターネット時代における写真と画像について」では、「写真」というメディアへの考察を重ねて来た写真家ホンマタカシとGoogleストリートビューのイメージで構成されたロードムービー《NIGHT LESS》を制作した田村友一郎が出演。
第5回「複製技術時代のコミュニティ」では、ユーザー参加型研究のプラットフォーム、ニコニコ学会βを発足した江渡 浩一郎と、インターネット時代の新しいライセンスを提唱するクリエイティブ・コモンズ・ジャパン（現コモンスフィア）や様々なアプリ開発を行う株式会社ディヴィデュアルのドミニク・チェンをゲストに、今のメディア環境とこれからを展望する。
モデレーターは、山峰潤也（東京都写真美術館 学芸員／キュレイター）。
CBCNETでもおなじみの面々が多数出演する本トークセッション。果たしてどんな議論が展開するのか、乞うご期待！
Information
インターネット時代の風景論http://imaonline.jp/ud/event/543de3d7b31ac90a82000002
開催日時：11月19日(水)、11月26日(水)、12月3日(水)、12月9日(火)、12月17日(水)
場所：IMA CONCEPT STORE 東京都港区六本木5-17-1 AXISビル3F
参加料金：各回 ＜一般＞¥2,200(税込) ＜雑誌『IMA』定期購読会員＞¥2,000（税込）
全編 ＜一般＞¥9,900(税込) ＜雑誌『IMA』定期購読会員＞¥9,000（税込）
※各回 IMA CAFE「OBSCURA COFFEE ROASTERS」コーヒー1杯つき
定員：80名
詳細・申し込みURL：http://imaonline.jp/ud/event/543de3d7b31ac90a82000002
■第1回：11月19日(水) 20:00～22:00
「デスクトップ風景論」
ゲスト：新津保建秀（写真家）、田中良治（ウェブデザイナー）
■第2回：11月26日(水) 20:00～22:00
「デジタル時代の身体性」
ゲスト：Nerhol（アートユニット）、星野太（美学／表象文化論）、横田大輔（写真家）
※Nerholは田中義久氏が出演予定
■第3回：12月3日(水) 20:00～22:00
「インターネット・リアリティその後」
ゲスト：exonemo（アートユニット）、谷口暁彦（アーティスト）、畠中実（NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] 主任学芸員）
※exonemoは千房けん輔氏が出演予定
■第4回：12月9日(火) 20:00～22:00
「インターネット時代における写真と画像について」
ゲスト：田村友一郎（アーティスト）、ホンマタカシ（写真家）
■第5回：12月17日(水) 20:00～22:00
「複製技術時代のコミュニティ」
ゲスト：江渡浩一郎（独立行政法人産業技術総合研究所／ニコニコ学会 β
実行委員長／メディアアーティスト）、ドミニク・チェン（株式会社ディヴィデュアル 共同創業者 取締役／NPOコモンスフィア理事）
【モデレーター】
山峰潤也（東京都写真美術館 学芸員／キュレイター）
