映像とアートの国際フェスティヴァル・恵比寿映像祭が、2月25日まで、東京都写真美術館ほか、恵比寿の周辺会場で開催されている。
恵比寿映像祭は、展示、上映、ライヴ・パフォーマンス、トーク・セッションなどを行う複合的なフェスティバルとして、2009年に始まり、今回で第10回を迎える。
ロゴのオープンなフレームとしてのカッコが象徴するように、映像をめぐってひとつではない答えを探りながら、映像分野の活性化を領域横断的にめざしてきた。
今回の総合テーマは「インヴィジブル」。映像は世界を光で照らし出すと同時に、見えないものを浮かび上がらせる。この不可視性=「インヴィジブル(見えないもの)」をキーワードに、様々な映像のあり方を紹介し、現代を考えていく。
今回の見どころとして、まず、映像史とメディアアート史を横断する重要作品として、ポール・シャリッツによる16ミリフィルム・インスタレーションが日本初上陸する。
また、デジタルから着想を得ながら日常の中にある素材へと表現を拡張し、インターネットアートで独自の世界を築いてきたラファエル・ローゼンダールの動く絵画作品「レンチキュラー・ペインティング」や、スッティラット・スパパリンヤによるマルチ・チャンネルによる映像と光のインスタレーションなどが展示される。
そのほか展示では、コンピュータのデスクトップ上が映像に変容する作品《Sierra》を制作する永田康祐、幼虫の成長過程を「メタ・ドキュメンタリー」として描く青柳菜摘、カメラの運動性を基軸とする手法で映像を発表する高嶋晋一+中川周など、注目の新進作家が多数出品する。
他にも、ライヴ・イヴェントや上映、トークなど様々な企画が行われているので、ぜひ公式サイトでチェックしてみてほしい。
Instagramも要注目!
ポール・シャリッツ《Shutter Interface》1975
Courtesy of the Estate of Paul Sharits, Anthology Film Archives, New York, and Greene-Naftali Gallery
ラファエル・ローゼンダール《Into Time 15 05 02》2015
©Rafaël Rozendaal Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art Photo: Ken Kato
スッティラット・スパパリンヤ《東京の10 ヶ所》2016[参考図版]
Courtesy of the artist and Gallery Ver
永田康祐《Sierra》2017[参考図版]
青柳菜摘《孵化日記 タイワン》2016[参考図版]
Photo: WADA Shintaro
Information
第10回恵比寿映像祭「インヴィジブル」https://www.yebizo.com
[会期] 平成 30(2018)年 2 月 9 日(金)~2 月 25 日(日)[15 日間] 〈13 日(火)、19 日(月)休館〉
[時間] 10:00~20:00(最終日は 18:00 まで)
[入場] 無料 ※定員制のプログラムは有料
[会場] 東京都写真美術館、日仏会館、ザ・ガーデンルーム、
恵比寿ガーデンプレイス センター広場、地域連携各所 ほか
[主催] 東京都/東京都写真美術館・アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)/日本経済新聞社
[共催] サッポロ不動産開発株式会社/公益財団法人日仏会館
[後援] オーストラリア大使館/オランダ王国大使館/カナダ大使館/タイ王国大使館/ミャンマー連邦共和国大使館/TBS/J-WAVE 81.3FM
[協賛] 全日本空輸株式会社/ゲーテ・インスティトゥート 東京ドイツ文化センター/サッポロビール株式会社/東京都写真美術館支援会員
[協力] アンスティチュ・フランセ日本 – ヴィラ九条山/ぴあ株式会社/ドゥービー・カンパニー株式会社/株式会社ロボット