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サウンドアーティスト/音楽家のevalaによる無響空間における「音」だけのインスタレーション「hearing things #Metronome」の体験イベントが、12月16日、 17日、 18日の3日間、WIRED Lab.にて開催される。
本イベントは、新しい技術によるストーリーテリングの技法を特集した『WIRED』日本版VOL.26の発売を記念したもの。

音だけの「VR(仮想現実)」を体験したことがあるだろうか?

VR元年といわれる2016年、映像技術の進化によって、人類はいよいよ新たな「リアリティ」を獲得しはじめた、かのように思える。しかし、VR表現で俗に語られる、“まるでそこにいるかのような”臨場感だけが、新たな「リアリティ」の向かうべき方向なのだろうか?

先端テクノロジーを武器に、人間の知覚を拡張し、まったく体験したこともない新たな「リアル」を創出する。そんな表現がこれから生まれてくるかもしれない。

evalaによるインスタレーション「hearing things #Metronome」は、真っ暗闇の中で体験者を幽玄のヴァーチャル世界へと誘うサウンドアート作品だ。特殊な遮音パネルに囲われた部屋で、複雑な立体音響プログラムを介して生まれる豊かな音の生態系からは、「耳で視る」とevalaが語るように、体験者一人ひとりの脳内にさまざまなイメージが駆けめぐることだろう。

今回は建築家の豊田啓介率いるnoiz architectsがプロジェクトに参加し、幻想的なインスタレーション空間を演出する。VR時代の新たな「音の物語」を体感する、貴重な機会となることだろう。

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evala「hearing things #Metronome」



Information

無響空間のサウンド VR 体験
evala〈hearing things #Metronome〉

http://lab.wired.jp/exhibition/evala-hearing-things/

日程:12月16日(金)、 17日(土)、 18日(日)
時間:11:00〜20:00(※1人10分間、完全予約制)
会場:WIRED Lab. (東京都港区六本木1-3-40 アークヒルズ カラヤン広場)
参加費:2,000円(税込)

アーティスト:evala(音楽家/サウンドアーティスト)
空間演出:noiz architects
キュレーター:塚田有那(編集者/キュレーター)

テキスト協力:橋本幸士(大阪大学 教授/理論物理学、ひも理論)
機材協力:アコースティックフィールド
イヴェント協力:『WIRED』日本版

問合せ先:info.hearingthings@gmail.com


Profile

20161118_evala-hearing-things05 evala
音楽家、サウンドアーティスト。先鋭的な電子音楽作品を発表し、国内外でインスタレーションやコンサートの上演を行う。代表作「大きな耳をもったキツネ」や「hearing things」では、暗闇の中で音が生き物のようにふるまう現象を構築し、「耳で視る」という新たな聴覚体験を創出。サウンドアートの歴史を更新する重要作として、各界から高い評価を得ている。また舞台、映画、公共空間において、先端テクノロジーを用いた多彩なサウンドプロデュースを手掛け、その作品はカンヌ国際広告祭や文化庁メディア芸術祭にて多数の受賞歴をもつ。主な近作に、CD『acoustic bend』(2010)、音楽&サウンドプロデュース「LOUIS VUITTON: DANCE WITH AI」(2016)、「CITIZEN: time is TIME」(2016/Milano Salone)「Rhizomatiks Research x ELEVENPLAY: border」(2016/YCAM) のほか、NHKスペシャルのテーマ曲などを手がけている。


20161118_evala-hearing-things04 豊田啓介(noiz architects)
建築家。東京大学工学部建築学科卒業。安藤忠雄建築研究所を経て、コロンビア大学建築学部修士課程修了。アメリカのSHoP Architectsを経て、2007年より東京と台北をベースに建築デザイン事務所noizを蔡佳萱と共同主宰。アルゴリズムと伝統技術を取り入れた「ヴォロノイ畳」をはじめ、コンピューテーショナルデザインを積極的に取り入れた制作・研究活動を、プロダクトから都市まで分野を横断しながら展開している。
noizarchitects.com