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撮影とプログラミング、2つの手法による映像表現にフォーカスしたトーク&ライブ・パフォーマンスイベント「Sprout : レンズ系とジェネ系の世紀、ふたつの黎明 #2」が9月12日、東京都庭園美術館にて開催される。

本イベントは、東京都庭園美術館にて行われている、映像、音楽、メディアアートが交差する、東京発の多様なパフォーミング・アーツを紹介する新しいプログラム「TTM:IGNITION BOX 2015」の一環で行われるもの。

イベントでは、20世紀に試みられた撮影による映像表現の工夫と、21世紀の日本で様々なイノベーションがみられるプログラミングによる映像表現の工夫とを、同日2セッションで展開する。

前半はフライシャー兄弟特集。動きを写し取る「ロトスコープ」、サイレントからトーキーへの変革期に生まれた「バウンシング・ボール」というシンプルで楽しい音と絵のシンクロ表現など、革新的な発明を作品とともに振り返る。解説は、日常会話や協働作業における身体動作の研究者、細馬宏通。

後半は「hack」を切り口に、田所淳、谷口暁彦によるライブ・パフォーマンスとトークが行われる。「hack」とは何か、それは今日、どのような形で表れてるのか、hack気質が“ものづくり”にいかなる刺激をあたえるか、多彩な事例を交えながら紹介する。

参考:


Information

Sprout : レンズ系とジェネ系の世紀、ふたつの黎明 #2
https://www.teien-art-museum.ne.jp/programs/ignitionbox_b2.html
https://www.facebook.com/events/967352889987738/

2015年9月12日(土) 前編/後編14:00–17:30
会場:東京都庭園美術館 新館 ギャラリー2
〒108-0071  東京都港区白金台5-21-9


定員:90名
入館者対象、無料(ただし、展覧会チケットが必要)、要事前ウェブ予約

1st SESSION:「フライシャー兄弟の発明」 14:00-15:30
細馬宏通、澤隆志

(30分休憩)

2nd SESSION:「クリエイティブ・ハッキング」16:00-17:30
田所淳、谷口暁彦、澤隆志


Profile

細馬宏通|Hiromichi Hosoma 
1960年生まれ。京都大学大学院理学研究科を経て、滋賀県立大学人間文化学部教授。専門は日常会話や協働作業における身体動作の研究。塔、パノラマ、絵はがき、アニメーション、流行歌など視聴覚文化史にも関心をよせる。著作に「うたのしくみ」(ぴあ)、「今日の『あまちゃん』から」(河出書房新社)、「ミッキーはなぜ口笛を吹くのか」(新潮選書)、「浅草十二階(増補新版)」「絵はがきの時代」(青土社)など。
http://12kai.com/

谷口暁彦|Akihoko Taniguchi
1983年生まれ。多摩美術大学大学院修了。自作のデヴァイスやソフトウェアを用い、メディア・アート、ネット・アート、ライヴ・パフォーマンス、映像、彫刻作品など、さまざまな形態で作品を制作、発表している。渡邉朋也とともに、メディア・アートという芸術表現について思索と実践を行なうユニット、思い出横丁情報科学芸術アカデミーとしても活動中。主な展覧会に「[インターネットアート これから]―ポスト・インターネットのリアリティ」(ICC、2012)、「思い過ごすものたち」(飯田橋文明、2013)、「オープン・スペー2014」(ICC、2014)など。
http://okikata.org/

田所淳|Atsushi Tadokoro 
クリエイティブコーダー。多摩美術大学非常勤講師。東京藝術大学非常勤講師。東京工科大非常勤講師。
アルゴリズムを用いた音響合成による音楽作品の創作、ラップトップコンピュータを用いた音と映像による即興演奏などを行う。大学では、openFrameworks、Processing、Arduino、Pure Data、SuperColliderといった「クリエイティブ・コーディング」についての講義を行う。講義資料はWebサイトで公開、多くの学生やクリエイターに活用されている。
http://yoppa.org/

澤隆志|Takashi Sawa
キュレーター/映像作家。映像作家としての活動のかたわら、2000年から2010年までイメージフォーラム・シネマテーク、イメージフォーラム・フェスティバルのプログラム・ディレクターを務める。また、ロッテルダム、ベルリン、バンクーバー、ロカルノ等の国際映画祭や、あいちトリエンナーレ2013など国内美術館等にプログラム提供多数。主な映像作品に『特派員』(2000年)など。