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グラフィックデザイナー、杉浦康平が長年取り組み、制作してきたダイアグラム、「時間地図」の集大成『空間のヒダ、時間のシワ――[時間地図]の試み 杉浦康平ダイアグラム・コレクション』の出版を記念したシンポジウムが9月20日、早稲田大学にて開催される。

高度経済成長期から現在まで、国内外のグラフィックデザインやヴィジュアルコミュニケーションに影響を与え、多くの功績を残してきたグラフィックデザイナー、杉浦康平。70年代初めから、独自のヴィジュアル・コミュニケーション論、アジアの図像研究、知覚論、音楽論を展開。同時に、ブックデザインの新たな地平を切り開いてきた。

イベントのポスター等で使用させている「時間距離で見た日本列島・名古屋中心」は、杉浦のイメージマップコレクション「本州時間軸変形地図」のひとつ。
日本の主要都市から交通機関を利用して、各地へ移動する際の到達時間を日本地図に当て込んで作られたもので、通常の日本地図とは異なり、時間が視覚化された地図になっている。
今回のシンポジウムではこの「[時間地図]の試み」について、空間と時間への理解と表現に迫る。

登壇者は、杉浦の他、都市リサーチ・グループのhclab.(國廣純子、市川創太、新井崇俊)、南後由和(社会学者、明治大学情報コミュニケーション学部、専任講師)、白井宏昌(建築家)。

また今回、hclab. は「時間地図」のデジタイズを行った。「時間地図」を作図することに特化したソフトウェアを開発し、「時間地図」の再考、再検証そして、建築や都市への応用としての発展形を提示していいる。
シンポジウムでは「時間地図」作図ソフトの仕組や開発プロセスなどのプレゼンテーションも行われる。

シンポジウムの詳細はfacebookのイベントページにて。

Information

シンポジウム「空間のシワ、時間のヒダ [時間地図]の試み」
https://www.facebook.com/events/278152672369938/?ref=51&source=1

【プログラム】
日時:2014年9月20日(土)16:30~(16:00開場)

【スケジュール】
16:30 開会
16:40-17:40 講演「空間のヒダ、時間のシワ――[時間地図]の試み」(杉浦康平)
17:40-18:00 プレゼンテーション「時間地図のデジタイズ」(hclab.)
18:10-19:00 パネルディスカッション(杉浦康平+南後由和+hclab.+白井宏昌(時間-空間研究会))
19:00 閉会

【場所】
早稲田大学・理工キャンパス 57号館201教室
東京都新宿区大久保3-4-1
JR山手線 高田馬場駅から徒歩15分、
地下鉄東京メトロ 副都心線 西早稲田駅に直結

【登壇者】
杉浦康平(グラフィック・デザイナー、神戸芸術工科大学アジアデザイン研究所所長)
hclab. (國廣純子、市川創太、新井崇俊)
南後由和(明治大学情報コミュニケーション学部、専任講師)
白井宏昌(建築家)

【主催】
早稲田大学創造理工学部建築学科渡辺仁史研究室(時間-空間研究会)


Profile

杉浦康平(グラフィック・デザイナー、神戸芸術工科大学アジアデザイン研究所所長)
1932年、東京生まれ。グラフィックデザイナー。神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所所長。70年代初めから、独自のヴィジュアル・コミュニケーション論、アジアの図像研究、知覚論、音楽論を展開。同時に、ブックデザインの新たな地平を切り開いてきた。『かたち誕生』『宇宙を叩く』『アジアの本・文字・デザイン』『多主語的アジア』ほか著書多数。紫綬褒章受章。

hclab. メンバー
國廣純子
hclab. 代表.慶応義塾大学経済学部、東京理科大学工二部建築学科卒.三分一博志建築設計事務所(犬島プロジェクト),北京新領域創成建築規劃設計(国際PM部長)を経て,青梅市タウンマネージャー(2014年 現在)

新井崇俊
hclab. コアメンバー.京都大学工学部建築学科卒.東京大学大学院工学系研究科博士後期課程修了.博士(工学).東京大学生産技術研究所特任助教(2014年 現在)

市川創太
hclab. コアメンバー.東京藝術大学大学院修士課程修了.ダブルネガティヴスアーキテクチャー主宰.東京藝術大学非常勤講師(2014年 現在).東京大学工学部スタジオ講師(2014年現在)

http://hclab.jp/

南後由和(明治大学情報コミュニケーション学部、専任講師)
1979年大阪府生まれ東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学
主な共編著に『磯崎新建築論集7 建築のキュレーション』(岩波書店、2013)、『文化人とは何か?』(東京書籍、2010)、共著(分担執筆)に『モール化する都市と社会』(NTT出版、2013)、『榮久庵憲司とGKの世界』(世田谷美術館、2013)、『メタボリズムの未来都市展』(新建築社、2011)、『アーキテクチャとクラウド』(millegraph、2010)、『The Architectures of Atelier Bow-Wow: Behaviorology』(Rizzoli、2010)など。

白井宏昌(建築家)
建築家 東京生まれ 早稲田大学大学院修士課程修了
1996‐2001年、鹿島建設、建築設計部勤務。
2001年、文化庁派遣芸術家在外研修制度により渡欧。
2001‐2006年、シニア・アーキテクトとしてOMAロッテルダム、北京事務所にてCCTV(中国電視台)プロジェクト含む数々のプロジェクトに参加。
2006年より、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(ロンドン経済大学)、シティ・プログラム、博士課程にて「オリンピックと都市」に関する研究を行っている。
2007-2008年ロンドン・オリンピック・パーク 設計チームメンバー。
2008年IOC助成研究員、シドニー工科大学 客員研究員を経て、2010年H2Rアーキテクツ(東京、台北)共同設立。
現在、博士(学術) 明治大学兼任講師、東洋大学、滋賀県立大学非常勤講師。