世界中で愛され、惜しまれながらも2009 年にこの世を去った天才舞踊家ピナ・バウシュ。ヴィム・ヴェンダース監督の映画「PINA」でも話題となった彼女の命日である6月30日に生前彼女が立った新宿文化センター大ホールで一夜限りの追悼公演が開催される。

本公演ではフルコンサート仕様の音響機材を用いた代表作「カフェ・ミュラー」の特別スクリーン上映、ピナ・バウシュ作品に数々の楽曲を捧げ、生前最も親交の深かった音楽家の一人 三宅純のトリビュートコンサート(劇中使用曲のライブ演奏)で構成される。
コンサートでは「PINA」のオリジナル・サウンドトラックにも収録されている “Lilies of the valley” や “tHe heRe aNd afTer”なども演奏される予定。

ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団、ピナ・バウシュ財団の特別協力を得て開催される本公演、ピナ・バウシュの世界を感じられる貴重な機会となるだろう。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

参考記事:時代に欠落した音を探し続ける作曲家、三宅純。( dacapo )


スウピナ・バウシュ ブッパタール舞踊団「VOLLMOND」より
© A・I Photo by Naoto Iijima



Information


公演情報
2012 年6 月30 日(土) ※ピナ・バウシュの命日
会場:新宿文化センター大ホール
開場14:30/開演15:30

出演:三宅 純(トランペット、ピアノ他)with リサ・パピノー(ヴォーカル)、ブルガリア・コスミック・ヴォイセズ合唱団(ポリフォニー女声合唱)、 落合徹也ストリングス[落合徹也(ヴァイオリン)、藤田弥生(ヴァイオリン)、カメルーン真希(ヴィオラ)、村中俊 之(チェロ)]、バカボン鈴木 (ベース)、伊丹雅博 (ギター、ウード)、yoshie*(パーカッション、ドラム)他

主催:PARCO
後援:ドイツ連邦共和国大使館、フランス大使館、ブルガリア共和国大使館、Geothe-Institut Tokyo 東京ドイツ 文化センター
特別協力:ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団、ピナ・バウシュ財団
映像機材協力: 日立コンシューマエレクトロニクス㈱
協力:ビデオアーツ・ミュージック、DELFONICS
宣伝美術: groovisions
公式HP: http://pinabauschtribute.tumblr.com/
Twitter: @pinatribute630


上演内容
[第一部] ピナ・バウシュ作品映像のスクリーン上映
Café Müller カフェ・ミュラー(1978 年初演) 1985 年5 月18-21 日収録 於:ヴッパタール市立オペラ劇場
閉店したカフェを舞台に繰り広げられる男女の群像劇。ピナ本人がソロを踊る非常に数少ない作品の一つで、初期の最高傑
作とも言われる。今回の追悼公演では舞踊団の意向により、ピナ自らの監修のもと85 年にヴッパタール市立オペラ劇場(独)
で収録された公演を上映。フルコンサート仕様の音響設備を用いた劇場空間での上映は本邦初。


[第二部] トリビュートコンサート(劇中使用楽曲他のライブ演奏)
出演: 三宅 純(トランペット、ピアノ他)
with リサ・パピノー(ヴォーカル/アメリカ)、ブルガリア・コスミック・ヴォイセズ合唱団(ポリフォニー女声合
唱/ブルガリア)、落合徹也ストリングス(落合徹也(ヴァイオリン)、藤田弥生(ヴァイオリン)、カメルーン真希(ヴ
ィオラ)、村中俊之(チェロ))バカボン鈴木 (ベース)、伊丹雅博 (ギター、ウード)、yoshie*(パーカッション、
ドラム)、宮本大路(サックス、アルトフルート、バスクラリネット)、zAk (Sound Designer、Engineer)

– 演奏予定曲
Lilies of the valley (映画「PINA ピナ・バウシュ踊り続けるいのち」メインテーマ楽曲、ピナ・バウシュ ヴ
ッパタール舞踊団「VOLLMOND」劇中使用楽曲)
Youtube リンク:http://www.youtube.com/watch?v=dWIs89Pub0w
tHe heRe aNd afTer (映画「PINA ピナ・バウシュ踊り続けるいのち」エンドロール使用楽曲、ピナ・バウ
シュ ヴッパタール舞踊団「SWEET MAMBO」劇中使用楽曲)
Youtube リンク:http://www.youtube.com/watch?v=EECh0UVsGV8&feature=related


チケット料金:
4,900 円 (全席指定・税込) ※発売中
※未就学児童のご入場はお断りしております。

<チケット取扱い>
チケットスペース: 03-3234-9999(月~土/10:00~18:00)チケットスペースオンライン 検索
チケットぴあ : 0570-02-9999(Pコード420-271) http://pia.jp/t/
e+(イープラス): http://eplus.jp/
ローソンチケット : 0570-000-407 / 0570-084-003(Lコード:32785) http://l-tike.com/
CN プレイガイド : CNプレイガイド 0570-08-9999 http://www.cnplayguide.com/
■お問合せ チケットスペース 03-3234-9999(月~土/10:00~18:00)http://ints.co.jp/


Pina Bausch ピナ・バウシュ (1940-2009)
1980 年代以降、全世界でダンスが爆発した、その起爆剤がピナ・バウシュだった。1940 年、ドイツ西部ゾーリンゲン生まれ。14 歳でノイエタンツの牙城フォルクバンク芸術学校入学、1959~62 年ニューヨーク留学。1973 年からヴッパタール市立劇場舞踊監督。1977 年、ナンシーフェスティバルに出場して国際的注目を集め、年間ほぼ百回の公演のうち半数以上が海外でおこなわれる。1986 年以来、来日公演は11 回にのぼる。各作品数百を数えるシーンは、「なにも考えられないときなにを考えるか」などといった厳しい質問にダンサーが人格のすべてをかけて答えた結果であり、観客は自分自身の感情や記憶を掘り起こされてかけがえのない体験をする。作品では初めジャズやクラシックが用いられたが、やがて世界各地民謡などが増え、その必然的な帰結が、多彩な手法を駆使する三宅純との出会いだった。2009 年6 月30 日新作初演の数日後逝去。(文:貫成人)
© Wilfried Krüger

≪出演者プロフィール≫

三宅 純 Jun Miyake
1958 年1 月7 日生。日野皓正に見出され、バークリー音楽大学に学び、ジャズミュージシャンとして活動開始、時代の盲点をついたアーティスト活動の傍ら作曲家としても頭角を現し、CM、映画、アニメ、ドキュメンタリー、舞台、コンテンポラリーダンス等多くの作品に関わる。3,000 作
を優に越えるCM 作品の中にはカンヌ国際広告映画祭、デジタルメディア・グランプリ等での受賞作も多数。
ピナ・バウシュ、ロバート・ウィルソン、フィリップ・ドゥクフレ、オリバー・ストーン、ジャン・ポール・グード(本年コマンドール勲章(フランス芸術文化勲章最高位)受賞)、大友克洋らの作品に参加し、異種交配Photo by Jean-Paul Goudeを多用した個性的なサウンドは国際的賞賛を受けている。 ジャンルを超越した活動を通じてハル・ウィルナー、アート・リンゼイ、デヴィッド・バーン、グレース・ジョーンズ、アルチュール・H、ヴィニシウス・カントゥアーリア等、音楽家とのコラボレーションも多い。
’05 年秋よりパリに拠点を設け、精力的に活動中。最新アルバム”Stolen from strangers”はフランス、ドイツの音楽誌で「年間ベストアルバム」「音楽批評家大賞」などを受賞。ギャラリーラファイエット・オムの「2009 年の男」にも選出された。ピナ・バウシュ逝去を悼んで’09 年11 月にパリ市立劇場で行われた追悼催事では、ブッパタール舞踊団メンバーや多くの聴衆が見守る中、ピナに捧げる演奏を行った。(映像リンク:
http://www.youtube.com/watch?v=gPjYP55NGsg&feature=relmfu) 主要楽曲を提供した、ヴィム・ヴェンダース作品「ピナ/踊り続けるいのち」は、ヨーロッパ・フィルムアワード2012 受賞、BAFTA award(英国アカデミー賞)2012 およびアカデミー賞2012 にノミネートされた。
http://junmiyake.com/